借金するも「うまくいっている」と嘘をつき続ける社長
《トラブル事例》会社が多額の借金を抱えるケース
外食チェーン店を経営する四条社長は新しく展開した店舗で食中毒を出してしまい、大きな借金を抱えることに。そして、キャッシュフローが悪化する中、ついにはそれまで付き合ってきた各銀行に返済スケジュールの変更をお願いするほどとなってしまった。
返済スケジュールの変更などの影響により、当面の間、銀行からの融資が困難になった。そのため、仕方なくあちこちから個人的な繋がりを利用して借入資金を作ることになり、借金も当初の想定より大きく膨らんでしまった。
自分の相続に際して後継者が育たない場合、会社をたたむ必要があるが、すべての資産を売却しても、ようやく借入が返済できるがどうかという状況であった。
個人の資産は潤沢にあるが、事業に使ってしまうと老後の生活に不安が残る。若い頃から支えてくれた妻は最近病気がちなので心配をかけたくない。最近では少しの出費でも気にかけているようだ。そのため、四条社長は事業のことが話題になると「うまくいっている」と嘘をつき続けている。
なんとか事業を盛り返して借金を返済していきたいところだが、心労もあり自分の体調にも最近は不安を感じるようになってきた。自分にもしものことがあった場合、妻や娘の生活だけでも何とかしなければと考えると、不安でいてもたってもいられない。