主要国ではゼロ金利やマイナス金利が常態化しています。日本では1990年のバブル崩壊以降金利は低下し続け、いまや10年国債利回りが年0.01%程度。さらに、リスク資産のヘッジ対象としての債券投資もワークしません。得られる利回りが低すぎ、リスク資産の値下時に金利でカバーすることができないからです。

これからも金利ゼロの世界が続くとは断言できませんが、少なくとも実体経済が息を吹き返すまでは、金利は上がっていかないでしょう。それは日本だけではなく、リーマンショック後、米欧の中央銀行が金融緩和を継続し、行けるところまで行くしかない金融政策となっているからです。

そうなれば、投資対象は限定されます。少なくとも有価証券投資の投資対象は株式か、それをまとめた投資信託しかありません。もちろん、そこから派生したロボアドやSMA(個人向け投資一任口座)もありますが、手数料や流動性を考えれば前者に軍配が上がります。しかし、最も気になるのは「損をすること」。株価や投資信託の価格が上がればいいですが、下がって売らされることも日常茶飯事です。

資産形成を目指す投資家は、この気難しい株式投資とどのように付き合うべきなのでしょうか。資産運用業界で30年以上の経験を持つ、一般社団法人日本つみたて投資協会代表理事の太田創氏が解説します。

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