他人の目立つ行動を許さず、互いに監視し合っている
「しがみつき」の要因は日本の企業体制にあると思いますが、それを増長させている背景には、義務教育のあり方が関係していると考えられます。中国でもほかの国でも義務教育はあるのですが、日本の義務教育は集団での行動を重視し、過度の協調性を求めるところに、他国よりも強い傾向があるように感じます。
日本は集団主義で、欧米は個人主義だとよく言われています。「最近の日本は個人主義だ」という意見もありますが、私から見るとやはり集団主義です。日本では目立つ行動をしないことが善とされているので、小学校であまりにも手を挙げすぎると「ほかの子が当たらないから」と釘を刺されたりします。中国ではいちばん手を挙げる子供が褒められるので、大きな違いです。
自分が目立たないだけならともかく、他人の目立つ行動も許さず、互いに監視し合っているような同調圧力を感じます。まるで中国の文化大革命の頃のようです。