バブルの頃が忘れられず、見栄を張る父と長男
Aさん…父。問屋業を営んでいた
Bさん…長男。葬儀で喪主を務める
Cさん…次男。堅実な性格
Dさん…Aさんの妻、Bさん、Cさんの母
「お葬式で、あんなこと、起こります? 親戚はみんなビックリですよ」
Aさんの葬儀に参列していた人は、みな口を揃えて驚きの声をあげます。

Aさんは20代前半で独立。問屋業を営んでいました。事業は決して順風満帆とはいえる状況ではありませんでした。確かにバブルの時代は、イケイケだったかもしれませんが、そのあとは傍から見ても火の車。しかし、そのころの記憶が忘れられないのか、Aさんはどこか見栄っ張りなところが目についたと、周囲の人は振り返ります。
「経営は厳しいというのに、車はこのあたりじゃ珍しい高級外車だったし、時計も『これ、高いんですよ』なんて自慢してましたし。はっきり言って、痛かったですね」
そしてAさんの長男のBさんも、父親譲りの見栄っ張り。誰から見ても「あの二人、親子だよね」と分かるほど、持つもの、身につけるものは、少々背伸びをしているものばかりでした。
「Aさん、子どものころからBさんに会社を継がせようとしていましたから。『社長は舐められちゃいけない』と、Aさん、口癖のように言っていましたから。それをそのまんまBさんも受け継いだんでしょうね」
一方で、次男のCさんは、子どものころから「会社を継ぐのは兄」という環境だったからか、Aさんとはまったく正反対の性格でした。
「身の丈に合わないお父さんを、嫌っているのは傍から見ても明らかでしたね」
誰から見ても堅実派のCさんは、AさんやBさんとは距離をおき、大学進学後はあまり実家にも寄り付かなかったといいます。
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