「名前をよく聞く」は会社の実態と関係ない
ですからどんな業界のプロモーションをしてきたかに加えて、どんなジャンルの会社のどのようなプロモーションだったかまで聞いてみます。社名まで教えてもらえれば、そのプロモーションサイトを見に行ったり、どんな広告を出しているかを確かめることができます。自分の会社と同じ業界で、業務内容も近い会社を担当した経験があるのが望ましいのですが、そこまで求めるのは難しいかもしれません。
そういう場合には「どんなターゲットの商品やサービスを扱ったことがありますか」と質問の方向を変えてみます。化粧品業界とアパレル業界では業種も業務内容も異なりますが、同じ年齢層の女性をターゲットにした集客をしていれば、そのときのプロモーションの経験はどちらにも生かせるはずです。
ただし「やったことがあります」と言うだけならいくらでも言えます。その会社のどんな広告の運用をしたのか、そしていかに集客や売上を伸ばしたか。そんなエピソードがいくつか聞ければ、この人が実際にやってきたことなのだろうという判断材料になります。
この3つのポイントに加えて、質問事項ではありませんが、会社のネームバリューに惑わされてはいけません。これで失敗した例はたくさんあります。CMをよくやっているとか名前をよく聞くというのは、会社の実態とはまったく関係ありません。それよりも営業にやって来た人をよく見る方が、よほど間違いのない判断ができます。
また、うちはマージンが安いのでお得ですと営業をかけてきたら、その時点でノーと思ってかまいません。効果的な運用をしようとすれば、安いマージンではどうしても無理があります。これは自分たちの能力に自信がない会社にありがちなキャッチフレーズなのです。
後藤 晴伸
後藤ブランド 社長
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