本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

新型コロナウイルスとの闘いが続く

世界各国・地域による積極的な金融・財政政策で相場は反発

 

■2020年の日本株式市場は、年初堅調にスタートしたものの、新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な景気後退懸念から一転、急落しました。その後、米国をはじめ各国・地域による積極的な金融・財政政策が矢継ぎ早に発動されました。それがけん引役となって、日経平均株価は6月まで大きく値を戻しました。

1991年以来の2万6,000円台を回復

米国を中心とする2極化の流れには相対的に追随できず

 

■日経平均株価は、6月~10月にかけ、狭いレンジでの推移となりました。11月に米大統領選挙を控えていたことに加え、欧米の感染者数の増加、グローバル経済・業績の悪化などが上値を重くしました。ただ、そうした状況下でも、米国株式市場はハイテク株主導で堅調に推移しました。日本株は景気に敏感な輸出関連株が多く、米国を中心とするハイテク株主導の2極化の流れには相対的に追随できませんでした。しかし、10月末以降、世界経済に回復の兆しが強まり、米国大統領選挙も民主党バイデン氏の勝利が強まったこと、また、新型コロナウイルス・ワクチンの実用性の可能性が高まったことなどが大きな転換点となりました。これらが世界経済の回復期待につながり、景気敏感株が多い日本株式市場は出遅れ感から大きく上昇することになりました。日経平均株価は、11月17日に終値ベースで1991年以来、約29年ぶりの2万6,000円台を回復しました。

今後の展開適温相場でもう一段の上昇に期待

 ■2021年の日本株式市場を取り巻く環境は総じて良好となる見通しです。主要国・地域の金融緩和政策は維持され、また、財政政策も適宜発動される見通しです。新型コロナに収束の目途は立っていませんが、ワクチン普及の実現性が増していることが支えとなり、経済活動の正常化は緩やかながら進むと想定されます。緩和的な金融環境と緩やかな経済回復が同時に進む環境(適温相場)は、景気敏感株が多い日本企業の業績にとって、追い風になると予想されます。2021年の日本株式市場はもう一段の上昇が期待できそうです。

 

(注)データは2020年1月6日~2020年12月21日。 (出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
2020年日経平均株価の推移 (注)データは2020年1月6日~2020年12月21日。
(出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

 

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2020年の日本株式市場の振り返りと見通し』を参照)。

 

(2020年12月22日)

 

関連マーケットレポート

2020年12月21日 2020年の米国株式市場の振り返りと見通し

2020年12月21日 今年を振り返るキーワード2『米大統領選挙』

【ご注意】
●当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
●当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、三井住友DSアセットマネジメント、幻冬舎グループは責任を負いません。
●当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
●当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
●当資料は三井住友DSアセットマネジメントが信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
●当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録