事業承継やM&Aにおけるハードルは何か。以前であれば、その1つに「資金調達」があげられたでしょう。ところが最近、資金調達の目途がついた後、当事者間の合意が取れて順調に話が進んでいたにも関わらず「意外な横槍」を受けて破談に至るケースが増えています。一体なぜこのようなことが起きているのでしょうか? 中小企業の経営支援を幅広く行う筆者が、事業承継M&Aにおける「嫁ブロック」を解説します。

背後には奥様の陰が…「発言がコロコロ変わる社長」

時に「中小企業の社長は言うことがコロコロ変わる」と揶揄されますが、経営コンサルタントという立場を超えて経営者の方々とお付き合いしていくと、実は「嫁ブロック」が影響しているのでは、と感じることがあります。

 

筆者の体験談になりますが、社内の風通しを改善する目的でコンサルとして携わり、よくよくヒアリングしていくと実は経営者の奥様が問題の根本だったという事例もあります。

 

一見すると、その社長には人を惹きつける魅力があり、社員も普段から社長を信頼している感じが伺えたため原因の把握に苦労したのですが、社員へのヒアリングを通じて、社長が朝令暮改を繰り返すことに対する不満が出てきました。そして、その原因は社長の奥様にあるようでした。

 

奥様は社内で経理をされていて表立って口には出さないタイプの方でしたが、陰で社長に意見をして改めさせているようだとある社員の方は指摘していました。

 

推測の域を出ない話ではありますが、社長にそのことを伝えて一定の効果が見られたため、今となってはその社員の考えが正しかったように感じます。口が強い奥様であれば目立ちますが、そうでない場合でも社長の意思決定に奥様が大きく関係しているケースは多々あります。頑固そうな経営者も意外と奥様の意見を聞いていたりします。

早い段階で相談し、奥様を「最大の味方」に

事業承継者は今後、経営者になるにあたって多くの意思決定を重ねていくことになります。なかには社内外の多くの人を巻き込んだり、重大な決断を迫られることもあるはずです。それにも関わらず一番身近な人を説得できず、「嫁ブロック」でコロコロと意見を変えていては社員もついてきてくれませんし、体外的にも信用を失ってしまいます。

 

奥様の意見に耳を傾けること自体は決して悪くありません。ただし、大切なパートナーの意見だからこそ、最後の最後まで後回しにせず、早い段階で丁寧に事前相談を重ねるなど、きちんとコミュニケーションを取って、奥様を最大の味方にすることが肝要です。

 

 

盛澤 陽一郎

中小企業診断士

 

森 琢也

MASTコンサルティング株式会社パートナー 中小企業診断士

プロフェッショナルコーチ

 

 

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