「絶対的リターン」を目指すヘッジファンド投資の概要

ヘッジファンド投資は、オルタナティブ投資の中でも最も重要な戦略の1つで、いかなる相場環境でもプラスの収益を目指す「絶対的リターン」を目標にしています。今回は、ヘッジファンド投資について見ていきます。

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リーマンショック後から全体の資産残高は2.4倍に

ヘッジファンド投資は、オルタナティブ投資の中でも最も重要な戦略の1つであり、多様な運用手法を駆使し、市場の変動、特に下落局面においてもプラスの収益を目指す運用です。

 

伝統的手法の投資信託は、参考とするベンチマーク(TOPIX、SP500など)に比較し、アウトパフォームすることを目標としています。例えば、日本株ファンドの場合、株式市場が大きく下落しファンドがマイナス10%でも、ベンチマーク(TOPIX)がマイナス20%なら、ベンチマークを10%アウトパフォームしたと判断され、運用実績はマイナスでも、「相対的リターン」の比較から優秀なファンドと評価されます。

 

対してヘッジファンド投資は、いかなる相場環境でもプラスの収益を目指す「絶対的リターン」を目標にしています。ヘッジファンドの資産残高は現在、約3.6兆ドル(約378兆円、1ドル=105円)に達しています。リーマンショック後の約1.5兆ドル(約157兆円、1ドル=105円)から2.4倍になっています。

 

 

多様な戦略があるヘッジファンド投資

一般的なヘッジファンド投資の特徴を以下にまとめました。

 

●投資対象は株、債券などの伝統的資産に加えて商品先物、金融先物が多い

●投資金額は一般的な投資信託に比べ高く、最低金額が数千万円からが多い

●投資手法は買いだけではなく場合によっては売りも活用する

●投資金額に対してレバレッジを活用し、資金を増やし運用する場合がある

●解約までの期間が長く、45日前までに解約を通告しなければならない

●運用費用は「2の20」(固定手数料2%、成功報酬20%)が基本で下降傾向

 

ヘッジファンド投資は、大学基金運用などの長期資金の運用や、機関投資家により資産のリスク分散効果を目的として活用されています。最近では、個人投資家でも購入できるように小口化したヘッジファンドが投資信託の形態で出てきています。

 

以下のように、ヘッジファンド投資には多様な戦略があります。

 

●株式ロング/ショート戦略
●株式マーケット・ニュートラル戦略
●イベント・ドリブン戦略
●ディストレスト証券戦略
●グローバル・マクロ戦略
●転換社債裁定取引戦略
●合併裁定取引戦略
●モーゲージ証券裁定取引戦略
●債券裁定取引戦略
●新興市場投資戦略

 

※本連載は2017年に連載されたものに加筆修正を加え編集しています。

 

 

 

 

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幻冬舎アセットマネジメント IFA事業室 室長

1984年、日興証券(現SMBC日興証券)入社。個人富裕層向けの資産運用アドバイス、外資系金融機関への機関投資家営業ののち、投資開発部、ファンドマーケティング部でデリバティブ商品、投資信託業務に従事。
2001年からは三菱UFJ証券(現三菱UFJモルガンスタンレー証券)で商品開発本部に所属し、銀証連携により企業オーナー、個人富裕層に対しての商品企画、販売プロモーションを経験。
2011年、バークレイズ・ウェルス・サービシズに移り、日系メガバンクとのプライベートバンキング事業立ち上げに参加。プライベートバンカーとして、資産5億円以上の富裕層顧客に資産のコンサルティング業務を行う。
2017年1月から現職。これまでの経験を生かし、金融機関とは一線を画し、企業オーナー、富裕層の財産を守る為に、公正、中立な情報の提供を心がけている。

著者紹介

連載基礎知識から最新事情まで~オルタナティブ投資の「正しい」活用術2021

本連載は、一般的な投資信託の仕組みなどを紹介することを目的にしています。投資を促したり、筆者が所属する「幻冬舎アセットマネジメント」に勧誘することを目的としたものではありません。また、投資にはリスクがあります。リスクに十分に考慮をして、投資判断を行ってください。本連載の内容に関して投資した結果につきましては、著者及び幻冬舎グループはいかなる責任も負いかねます。

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