人財を育てる社長、人罪をつくる社長
この「人財キャッシュフロー経営」というコンサルティングの目標は、ヒトとカネのフローを意識して事業を発展させる一枚岩の組織を作りあげることにある。組織が弱いと社長の足元が揺らいで飛躍することができない。とくに人材不足が著しい現在においては、「今いる社員で強い組織を作りあげる」ことはすべての社長の課題であろう。
経営に熱心な社長ほど、新しい人事評価システムや賃金体系の確立に挑戦し失敗する。そして、その原因を「自社の社員のレベル」や「導入した制度の複雑性」に求めがちだ。違う。失敗の原因は、それぞれの制度がバラバラで体系立てられていないからだ。つまり、制度間のつながりがないために落ち着きが悪いのだ。
人財キャッシュフロー経営では、各制度間のつながりを重視している。些末な問題は省略して、採用から育成、退職に至るまでの一連の社員の動きを社長自身の手で一気通貫したものに変えていく。ここでのポイントは「社長自身の手で」ということだ。
人こそ事業の根幹なり
人事評価などを外部のコンサルティング会社に丸投げする社長がときどきいる。たいていの場合、立派だけど使えないものができあがる。あたりまえだ。社員からすれば、サイズも価値観もわからない人が洋服を製作して、「はい、これを着用して満足して」と言われたようなものだからだ。人こそ事業だ。だからこそ、社長が脳から汗が出るくらい考えないと自社オリジナルの作品はできない。
「ジンザイ」という言葉には、いろんな漢字が当てられる。いきいきと働く「人財」、粛々と業務をこなす「人材」、ただいるだけの「人在」、トラブルを引き起こす「人罪」など。強い組織を作るためには、社員個人の成長を促し、「人財」へとステージを上げていくことが不可欠だ。だからこその人財キャッシュフロー経営だ。
島田 直行
島田法律事務所 代表弁護士
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】