2020年、新型コロナの猛威が世界を襲いましたが、その脅威により経済活動が行き詰まりを見せた際、株価は大きく値を落としました。このとき、株式を売却したという投資家もいたのではないでしょうか。実際に株式が暴落したとき、売るべきなのでしょうか、持ち続けるべきなのでしょうか。考えていきます。※本連載では、AI技術を用いた株価予測ソフトを開発する、株式会社ソーシャルインベストメントでトレーダーとして活躍する川合一啓氏が、個人投資家が株式市場で勝ち続けていくための極意について説明していきます。

むしろ暴落時は「買い」のチャンス

そしてむしろ、暴落時というのは「買い」のチャンスだともいえます。

 

たとえば、市場全体が暴落しているときは、普段高価な有名成長株を安値で買うチャンスになります。優良企業が悪材料で暴落した時も、その後の株価回復によって利益を得るチャンスです。また、根拠があって買った株が暴落した場合は、さらに安値な状態で買い増し、より多くの利益を得るチャンスにもなります。

 

ウォーレン・バフェット氏もこう言っています。

 

”他人が貪欲になっている時は恐る恐る、周りが怖がっている時は貪欲に”

 

みんなと同じように売買していれば、人並みの成果しか上げられません。また、そのタイミングが悪ければ、高値で買って安値で売ってを繰り返し、平均以下の成果に甘んじることになります。

 

ですから、人並み以上の成果を上げるには、みんなが売っているときにそれを安値で買い、値上がりを待つぐらいの決断力が必要なのです。そして暴落時というのは、そのチャンスでもあるのです。

「暴落時は買いのチャンス」の例外もある

ただし、買い値の根拠が間違いだと気づいた時は、その例外となります。その場合、暴落は当然の結果であり、今までが高すぎたといえるのです。

 

ですから、暴落した時点で価格を再評価し直し、さらに下がる可能性があるならば、潔く損切りしてしまった方が良いでしょう。

 

特に個別銘柄株の暴落の場合は、さらに悪材料が出て株価が下がり続ける可能性もあります。暴落時に「売り」ではないのは、買い値の根拠が正しい場合だけなのです。

 

また、別の銘柄を買いたい場合や、生活上必要な場合など、暴落した時点でどうしても現金が必要ならば、その場合も株を売るしかありません。現金が必要な人が株を持っていてもしょうがないのですから。

 

ただし、そのような事態に陥らないように、いつ起こるかわからない暴落を常に想定し、常に一定の現金を確保しながら株式投資をすることを、おすすめいたします

 

■まとめ

暴落時は基本的に「売り」ではなく「買い」のチャンス

 

株の暴落は必ず起こります。ですから、買い値に根拠があって買った株は、暴落時に売る必要はありません。その根拠となる価格まで、いずれまた戻るでしょう。

 

さらに、暴落時というのは適正価格以下で株を買うチャンスでもあり、そこで買うことで、人並み以上の成果を上げることも可能になります。

 

ただし、買い値の根拠が間違いだと気づいた時と、現金が欲しい時は、暴落したら潔く売ってしまうのが賢明でしょう。

 

 

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