髪留めにもなるブルガリのトランブランブローチとエメラルドペンダントブローチ。154万ドルで落札©クリスティーズ

日本ではあまり馴染みがありませんが、欧米の富裕層の間では美術品が価値ある資産として扱われ、オークションなどを通じて、古いものであっても高値で取引きされています。アートコンサルタントの第一線で活躍する長柄発氏が、知られざるアートシーンを、自身の経験も交えて紹介していきます。第2回目のテーマは「世界最高のジュエリーコレクション」。

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セカンダリージュエリーも愛したテイラー

テイラーが収集したジュエリーには新品の注文製作品以外に、重要な来歴を伴うセカンダリージュエリー(二次流通ジュエリー)が含まれていた。彼女はジュエリーの奥深さ、付け方、バリエーションを全て理解していたので、収集の際には新旧は問わなかった。

 

セカンダリージュエリーの中でも高額なものは財産にもなるものであり、「エステート・ジュエリー」として世界中の資産家がオークションや専門ディーラーで日々、買い求めている。この20年のトレンドとしては、サインド・ジュエリー(signed jewelry)と呼ばれるいわゆるブランドジュエリーが人気である。

 

かつては香港のクリスティーズではブランドジュエリーの小物はあまり扱いが無かったのだが、筆者の勧めもあり、香港ではカルティエやヴァンクリーフ&アーペルなどのサインド・ジュエリーを積極的に扱うようになっている。実際、この2社は珍しい自社製品がオークションに出れば積極的に購入し、「カンパニー・コレクション」を形成して、今ではプロモーションとして世界中で巡回展などを行っている。そのために名だたるエステート・ジュエリーの中でも著名なメーカーのサインド・ジュエリーは徐々に価格が高騰している。

 

このように読者の方々の資産にもジュエリーは一つのポートフォリオとして加えるべきもので、選ばれたジュエリーは流動性も高く、日本には推定、数兆円のエステート・ジュエリーが眠っている。ジュエリーは世界中で楽しみながら将来にわたり変わらぬ価値を保ち続ける資産となっている。

 

 

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