毎年恒例、幻冬舎ゴールドオンラインの相続特集が開幕! 最新情報から大人気記事のピックアップまで、盛りだくさんでお届けします。……高齢化が進む日本社会。「認知症対策」は、もはやすべての家庭に共通する課題といえます。特に相続において、被相続人が認知症になって判断能力がないと判断された場合、法律行為が行えなくなるため、注意が必要です。そこで本記事では、税理士の廣田龍介氏が、実際の事例を用いて、認知症対策の大切さを解説します。

高齢化が進み、子どもが先に亡くなるケースも増加

高齢化に引き続き2つ目の教訓は「亡くなる順番が入れ替わることがある」です。この事例の場合、配偶者が先に亡くなることで、多額の相続税を納めました。一般的な相続の順番としては、財産を持っている夫が先に亡くなり、一次相続として遺産は法定相続人である妻が二分の一、残りを子どもたちで分けることになります。

 

配偶者には相続税の大きな控除があり、1億6000万円か法定相続分までは税金がかかりません。その内容を表す比喩として、この配偶者のことを税務業界ではよく〝止まり木〞等と称しています。

 

まれに妻のほうが資産家ということもありますが、その場合は夫が止まり木になります。この配偶者がいれば、多くの場合、資産の半分はひとまず無税で相続できるので、その後に相続税対策を講じていくことが十分に可能です。

 

配偶者と子どもがまず相続し、次にその配偶者である親が亡くなった子どもへ二次相続するという順番なら、相続税を納めつつも多くの資産が引き継がれていく可能性が高まります。

 

しかし、先に紹介した文京区の事例ではその止まり木の存在である妻が先に亡くなってしまったため、二次相続で子どもたちに莫大な税金が一気に課されたのでした。この事例では悲しい事故が重なっていますが、そういったことが起こらずとも順番が入れ替わるケースは数多くあります。

 

以前私が担当した事例では、相談者は70歳前後の方でした。年齢的にも相続する立場での相談だろうと思っていましたが、実際にその内容を聞いてみると90歳代の親の財産を相続される立場での相談だったのです。

 

親子でこのような歳での相続となった場合、いつどちらが先に亡くなってもおかしくはありません。子どもが親より先に亡くなるケースも出てきます。実はこういうことが珍しくない時代になっているのです。

 

他にも、生前から少しずつ贈与して親から長男へと資産を移動させ、家督を引き継いでいた矢先に、長男のほうが先に亡くなってしまったケースがありました。贈与ですからそのままいけば長男の資産は、長男の嫁(配偶者)に引き継がれるのですが、親は長男の嫁との折り合いが悪く、次男に資産を移す画策をし、ひと騒動となったのです。

 

親としては長男が先に亡くなるとは思ってもみなかったことでしょう。しかし、相続は順番通りとは限らないことを念頭に置くことが必要だとつくづく感じさせられた事例でした。

 

こういった順番の問題に関しては、なかなか生前対策がとりづらいともいえます。亡くなる順番など誰にも判断できないからです。まずできることといえば、順番が変わる場合もあることを念頭に置き、そして順番が変わることによって相続でどういうことが起こるかを意識しておくことだと思います。

 

 

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    廣田 龍介

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