ウェブマーケティング業界は楽して儲けようという人が多いと指摘するのは後藤ブランド社長の後藤晴伸氏だ。「高い費用をかけても売り上げは伸びなかった」「報告書を読んでも、担当者に聞いても何をしているのかわからない」「契約したとたん対応が悪くなった」……。同業者にとって耳の痛いウェブマーケティングの実態を暴き、本当の魅力を伝える。本連載は後藤晴伸著『増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番』(幻冬舎MC)の抜粋原稿です。

ウェブマーケティングはここまで進化してきた

ウェブマーケティングの手法にはこんなものがある

 

効果のないウェブマーケティングになってしまう原因を知るために、発注元が抱える問題点も検証してきました。そこから脱却するには、発注する側にもウェブマーケティングで使われる手法についてのリテラシー、つまり知識と活用できる力がそれなりに求められてきます。

 

これまでさまざまなウェブマーケティングの手法が登場し、業界に広まってきました。バナー広告やSEO、リスティング広告などから始まり、ディスプレイネットワーク広告が広まり、比較的新しいところではDSP、SNSなどがあります。

 

リスティング広告によって、ウェブ検索をプロモーションに利用する動きが一気に加速した。(※写真はイメージです/PIXTA)
リスティング広告によって、ウェブ検索をプロモーションに利用する動きが一気に加速した。(※写真はイメージです/PIXTA)

 

ある程度のリテラシーがあれば、ウェブマーケティング会社を相手にするときに、その知識のレベルや技術力、提案力が見えてきます。問題のある会社とは知らずに発注してしまうようなことにはならないでしょう。

 

ウェブマーケティングのツールとして早い時期から使われているのが、SEO、リスティング広告、アフィリエイト広告、バナー広告といった第一世代です。

 

SEOと、そのすぐ後に出てきたリスティング広告によって、ウェブ検索をプロモーションに利用する動きが一気に加速しました。

 

アフィリエイト広告は、商品が売れた数など成果に応じて広告料金を払えばいいので、広告料金が無駄になるリスクがありません。一方で広告を掲載するサイトを運営しているブロガーなどにとっては、新たな収入源のひとつになりました。

 

バナー広告は、たとえばヤフーのこのページの枠に1週間とか1カ月という期間限定でバナーを出します。そのバナーをクリックすると、広告主が集客したいサイトに飛びます。10年ほど前までは、これらの第一世代の手法が主に使われていました。

 

その次にバナー広告を発展させたような形で、第二世代となるネットワーク系が出てきました。アドネットワークやディスプレイネットワークと呼ばれ、アドネットワーク事業者に出稿するとそのアドネットワーク事業者が提供する複数の媒体にまとめて広告を出稿することができます。

 

それまでのバナー広告は掲載料金がかなり高く、ヤフーなどの知名度がある媒体には大手企業ぐらいしか出せませんでした。しかしアドネットワークは少額でも知名度のある媒体に広告が出せます。しかも自分でいちいちサイトを探さなくても、アドネットワーク事業者がいろいろな媒体の枠に配信してくれます。このようにウェブならではの特長を生かしているのがネットワーク系の強みです。

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増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番

増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番

後藤 晴伸

幻冬舎メディアコンサルティング

業界を知り尽くした著者がウェブマーケティング業界の闇を暴露する衝撃の一冊。 インターネットがビジネスでも必須の存在となり、ウエブを活用した賞品宣伝や集客が当たり前になり、検索順位を上げたり、広告から商品の購入に…

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