※本連載は、自由気ままな整形外科医氏の著書『医師の経済的自由 豊かな人生と理想の医療を両立できる第3のキャリアパス』(中外医学社、2017年刊行)より一部を抜粋・再編集したものです。

「他人の尺度で測られる人生」を歩んでいないか?

卒後5年目ぐらいまでは、大学の同期生の集まりに参加すると、「自分は、この手術をxx例経験した」とか「自分は、この手術を〇時間で終了できる」といった話題が多かったです。そして、無意識のうちに手術の「経験」や「技量」でランク付けし合っていました。たくさんの手術を経験したり、手早く手術を終了することができる人は、経験数の少ない人よりも優れているんだという意識を抱いていたのです。

 

よく考えると、くだらないことです。しかし、このようなランク付けは、医師に限らずどの業界でも行われています。

 

例えば経営者の集まりなら、売上や社員数などでランク付けが行われます。テニスプレーヤーの集まりならテニスの技量で、不動産投資家の集まりなら資産規模や年間家賃収入金額でランク付けされます。銀行からの融資金額が10億円を超える不動産投資家は、他の投資家から「メガ大家」と呼ばれて神のごとき扱いを受けます。融資金額が大きいことは、リスクの裏返しでもあります。最も重要な純資産が多いわけではありません。私からすると意味のない評価項目ですが、不動産投資家の世界では融資金額や年間家賃収入金額でランク付けがなされています。

できるだけ早く「自分なりの成功尺度」を決定すべき

ここで私が提案したいのは、「自分の人生の成功をどのような尺度ではかるのか」をできるだけ若いうちに決めておくことです。さもなければ、他人のランク付けに巻き込まれてしまい、自分ではなく他人の尺度での人生を送ることになるからです。

 

例えば、成功の尺度を「自分の専門分野でナンバーワンの医師になる」と決めるのでもよいし、「大学の教授になる」と決めるのでもよいと思います。他人の成功の尺度を捨てて、自分の素直な気持ちを聞いて自分の成功の尺度を見つけてください。成功の尺度は百人百様です。

 

本連載の内容は、主に医師が経済的に自由な状況へ到達する意義についてです。このため、経済的に自由な状況に到達することが、人生のうちで最も重要なことであると主張しているかのように受け取られるかもしれません。しかし、このことは全く私の本意ではありません。経済的に自由な状況よりも、医師としての実績の方を優先する考え方も当然あるでしょう。むしろ、そちらの方が医師の間ではメジャーな考え方かもしれません。大事なことは、他人の尺度ではなく、自分の尺度で考えることです。

 

例えば、私の成功の尺度は、「どれだけ自由を確保できるのか」です。自由を確保するためには、経済的に自由な状況へ到達することが欠かせません。この成功の尺度において、私は自分が達成したことに誇りを持っていますが、これをあなたに押し付けようとは思いません。なぜなら、これは私の成功の尺度であって、決してあなたの成功の尺度ではないからです。あなたには、あなたが誇りを持てる成功の尺度が必ずあります。それが何かを見つけてほしいのです。

 

<POINT>

自分自身が納得できる、自分だけの成功の尺度を持とう

第3のキャリアパスが「経済的に自由な医師」への最短ルート

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医師の経済的自由 豊かな人生と理想の医療を両立できる第3のキャリアパス

医師の経済的自由 豊かな人生と理想の医療を両立できる第3のキャリアパス

自由気ままな整形外科医

中外医学社

勤務医を続けつつ資産形成に成功した現役医師が明かす「第3のキャリアパス」とは? 「仕事のやりがいは感じているけれど、責任の重さや激務に比べて給料が少ない」。これは、卒後10年前後になる多くの医師が実感しているこ…

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