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現地11月3日(火)に実施された米国大統領選挙の結果は、東京時間11月6日(金)午前の段階でも判明していない状況だ。しかし、マーケットは先んじて「ねじれ議会」(大統領:バイデン氏、上院:共和党、下院:民主党が制するシナリオ)の可能性を織り込み、株式市場は大幅高の展開となった。いったい何が株式市場の「買い材料」となったのか?
「ねじれ議会」観測が好感された株式市場
米大統領選の開票前だった11月3日の米国株式市場では、「ブルーウェーブ」(大統領選と上院・下院選挙で民主党が圧勝するシナリオ)を前提とした「買い」が入り、NYダウは前日比2.06%上昇していた。しかし、当日引け後に開票が進むにつれ、「ねじれ議会」(大統領はバイデン氏、上院は共和党、下院は民主党が制するシナリオ)の観測が高まったことから、11月4日以降のNYダウは2日連続で大きく上昇した。選挙結果のシナリオが変わったにもかかわらず、なぜNYダウは大幅高となったのか?
「ブルーウェーブ」のシナリオでは、大規模な財政支出と、連邦法人税等の増税がセットで株式市場に織り込まれていた。しかし、開票速報を受けて「ねじれ議会」シナリオの可能性が高まったことから、バイデン氏の政策が連邦議会で通過しづらくなるとの見方が広がり、「大規模な財政支出の可能性低下」→「財政赤字の改善」→「米10年国債利回りの低下による株高」という連想が働いたと考えられる。さらに、株式市場にとって逆風となりかねない増税の可能性が後退したことも、プラスに作用したとみられる。
マーケットの真の期待はFRBの追加緩和策か?
大規模な財政支出の可能性が低下したということは、当面の景気対策として、よりFRB(米連邦準備制度理事会)の追加緩和策に頼らざるを得ないことを意味する。米国では新型コロナウイルスの新規感染者数が再拡大しており、このまま感染が収束しなければ、欧州のようなロックダウン(都市封鎖)の可能性も最悪のシナリオとして想定される。そうなれば、新型コロナウイルスの感染第1波の時のような、FRBによる大規模な金融緩和策を頼りにするしかない。
11月5日にはイングランド銀行(英中央銀行)が市場予想を上回る1,500億ポンドの量的緩和拡大を発表した。英国では首都ロンドンのあるイングランドが11月5日から約1ヵ月間のロックダウンに入っていた。マーケットが期待しているのは、万一に備えたFRBの追加緩和策かもしれない。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米大統領選後に株式市場が上昇したワケ』を参照)。
(2020年11月6日)
田中 純平
ピクテ投信投資顧問株式会社
運用・商品本部 投資戦略部 ストラテジスト
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