本記事は、書籍『ワケあり不動産の相続対策』から抜粋したものです税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。同書籍では、「老後の生活資金」はどの程度見積もっておくべきかを危機感を持って説明しています。

「老々介護は限界がある」老人ホームに入居したいが…

介護施設に関して言えば、必要に応じて自ら入居することを考える人もいます。「子どもに迷惑をかけたくない」もしくは「老々介護では限界がある」というように考える人は、老後に必要な資金として、自分の希望する介護施設がどれくらいの入居一時金が必要で、月額でいくらかかるかを調べておくことが必要です。

 

ひとくちに「介護施設」といっても、さまざまな種類があります。いわゆる「老人ホーム」と呼ばれている高齢者施設として知名度があるのは、「有料老人ホーム」と「特別養護老人ホーム」です。

 

一般的に、有料老人ホームは、希望する高齢者であればどなたでも入居が可能ですが費用は高額です。特別養護老人ホームは在宅介護が困難である人が優先的に入居できる施設で、費用は安いですが入居待ちの状況です。

 

他にも、グループで生活することになるグループホーム、入居時の費用を抑えるならば高齢者専用賃貸住宅など、機能や特徴の異なる高齢者向けの施設はたくさんあります。

 

同じ有料老人ホームの中でも、施設によって利用条件やサービス内容、費用などが違ってきますので、まずはどんな施設があるのかを理解し、現実的に入居できる施設の情報を収集するところから始めておきたいところです。

バリアフリー工事のための費用がかさむことも

また、介護施設には行きたくない、もしくは介護施設に行くための資金が足りないという場合は、在宅での介護を考えることも必要です。誰が介護するのか、また自宅を修繕してバリアフリーにするかどうか、リフォーム費用をいくらまで出すか、といったことなどを考えます。

 

いずれにせよ、介護施設に入居するとなれば入居一時金として何千万円もかかりますし、バリアフリー化のリフォーム費用もある程度の規模であれば数百万円かかることも珍しくありません。介護を想定した資金づくりをしていかなければ、老後の生活が立ち行かなくなってしまうことも考えられるのです。

 

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本連載は、2013年12月2日刊行の書籍『ワケあり不動産の相続対策』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

ワケあり不動産の相続対策

ワケあり不動産の相続対策

倉持 公一郎

幻冬舎メディアコンサルティング

ワケあり不動産を持っていると相続は必ずこじれる。 相続はその人が築いてきた財産を引き継ぐ手続きであり、その人の一生を精算する機会でもあります。 にもかかわらず、相続人同士が財産を奪い合うといったこじれた相続は後…

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