ウェブマーケティング業界は楽して儲けようという人が多いと指摘するのは後藤ブランド社長の後藤晴伸氏だ。「高い費用をかけても売り上げは伸びなかった」「報告書を読んでも、担当者に聞いても何をしているのかわからない」「契約したとたん対応が悪くなった」……。同業者にとって耳の痛いウェブマーケティングの実態を暴き、本当の魅力を伝える。本連載は後藤晴伸著『増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番』(幻冬舎MC)の抜粋原稿です。

ウェブマーケティングは経営戦略である

しかし規模の小さい中小企業なら、少なくとも決裁権のある人を担当者に据えるべきです。ウェブマーケティングによる年間売上目標や利益目標の数字が頭に入っていれば、ではこれぐらい集客をして顧客単価はいくらでというところまで話を詰めることもできます。

 

契約は、社長や役員が相手の顔を見てから決める

 

ウェブマーケティングでの成果は、社長や役員クラスの本気度にも関係があります。

 

大企業なら話は別ですが、そもそも「ウェブ担当」という概念を捨ててほしいと私は思っています。ウェブマーケティングに関しては、社長や役員という経営の中枢にいる人たちが直接関わるか、そうでなければ経営企画など社長直属の部門の仕事と位置づけるべきです。プロモーションやマーケティングは会社の業績を大きく左右しますから、それをどこに任せるかの判断は、社長として一、二を争う大事な仕事かもしれません。それなのに多くの会社では、ウェブマーケティングの重要性について経営者の意識が低いと思わざるを得ません。ウェブマーケティングは、結局はどうやって商品を売るかという話ですから、経営に携わっていて、事業戦略の話ができる人が出てこないと成果が出せません。

 

特に中小企業であれば、正式に契約をする前に一度は社長が営業に来た広告代理店などの担当者の顔を見ておくべきです。もし同席できなければ、信頼している二番手とか三番手の役員クラスが出て行って、社長と相談した上で決めます。ウェブに少し詳しいというだけの一般社員に、君が担当だからとウェブマーケティング会社選びを任せてしまうのは荷が重いというものです。

 

それなりに予算もかけてプロモーションをするのであれば、社長や役員がノータッチではいけません。社員が20人とか30人、あるいは数名でも、担当者に丸投げしている会社もあります。社員に丸投げしてしまうと反響が少なく効果がなくても放りっぱなしになり、ウェブマーケティング会社に食いものにされても気がつかないままになってしまうかもしれません。

 

後藤 晴伸
後藤ブランド 社長

 

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増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番

増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番

後藤 晴伸

幻冬舎メディアコンサルティング

業界を知り尽くした著者がウェブマーケティング業界の闇を暴露する衝撃の一冊。 インターネットがビジネスでも必須の存在となり、ウエブを活用した賞品宣伝や集客が当たり前になり、検索順位を上げたり、広告から商品の購入に…

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