例えば、企業において、「自分が製品の検定で合格を出さなければ、製品の納入が遅れ取引先や自社にも大きなマイナスが生じる。データ的にはわずかな逸脱なので、特にそれは問題だとは思えない」とか、犯罪においては「いまここで盗みをしなければ、自分は生きられない。これは生きるためには必要な行為だ」などのように身勝手な言い訳が“正当化”にあたります。
“不正リスクの3要素”この3つが揃うことで、人は不正行動に理由付けをし、見つかるという恐怖を振り払い、自分自身に釈明することができます。そうすることにより“善意の心”を断ち切るのです。
そんな不正を行う人の心の底には、その人の心境を大きく変化させる“何か”が、必ずあるはずです。リスクテイキング行動を防止する対策を考えるためには、“どのような状況が、そんなにまで人の心を変化させたのか”、その“何か”を探る必要があります。
※本記事は連載『確実に利益を上げる会社は人を資産とみなす』を再構成したものです。
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