なぜ株式投資をしているのか。色々な理由はありますが、「現金を得たいから」という動機に「No」という人はいないでしょう。では株式をいつ換金すればいいのか、きちんと意識している人はどれほどいるでしょうか。今回は、当たり前すぎて意識していない「株式の換金のタイミング」について考えていきます。※本連載では、AI技術を用いた株価予測ソフトを開発する、株式会社ソーシャルインベストメントでトレーダーとして活躍する川合一啓氏が、個人投資家が株式市場で勝ち続けていくための極意について説明していきます。

 

■株式→現金のタイミング・その3:含み損が予想以上に拡大している時

株価というのは気まぐれに上下するものです。ですから買った時の価格以下になってしまうことは、別に珍しいことではありません。

 

しかし、それもリターンと同様に、一定の幅での下落幅を想定しておくことが賢明な投資だといえます。

 

ところが、その株価がその想定以下になってしまった場合は、購入時の自分の判断が間違っていた可能性があります。その後、再上昇に転じる可能性ももちろんありますが、購入時の想定が誤りだったならば、さらなる下落のリスクも存在するということになります。

 

ですからそのような場合も、もう諦めて株を売って現金化したほうがよいでしょう。

 

これはいわゆる「損切り」ですが、損切りがちゃんとできない投資家は、破滅への道を進むことになります。

両天秤にかけて「売却」か「保有」かジャッジ

■株式→現金のタイミング・その4:より高利回りの投資対象が見つかった時

そもそも投資とは、ある資産に資本を投じて利回りを得ようとする行為です。これは債券投資や、家賃収入を利回りとする不動産投資などでも同様です。そして株式投資の場合は、配当金と株価上昇による含み益が、その利回りとなります。

 

では、ある株を保有している時に、より高利回りな(だと予想できる)株を見つけた場合は、どうすればよいでしょうか。

 

そう、それもまた、保有株を売って現金を作り、新たな銘柄に再投資すべきタイミングだといえます。

 

それが特別な思い入れがあって長期保有したい株であるならば別ですが、より高利回りな株を見つけてそちらに投資をしたほうがよい場合も、保有株を売って現金化したほうがよいのです。

 

ただし、新たな投資の成功確率はきちんと計算するようにしてください。それを誤った場合は、元々持っていた株を持ち続けていたほうがよかった、という結果になってしまいます。

 

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