「稼ぎたい」という思いが先行しすぎると…
■社会のニーズを満たせれば事業になる
没頭でき、感覚的にも性格的にも合う仕事を見つけることが、愛されフリーランスになる最初のステップです。しかし、その仕事で稼げなければ愛されフリーランスにはなれません。
自らがやりたい仕事において、稼げる事業モデルをつくり、磨いていく方法について考えてみます。
「稼げる」という表現をすると、効率のよさや利益率の高さなどを思い浮かべる人が多いと思います。確かに効率は大事です。利益率も高いほうがよく、その点には本連載でのちほど触れます。ただ、そのような仕組みや手法の部分を考える前に、まずは自分の選んだ仕事が社会のニーズを満たせるものであるかどうかを考える必要があります。
当たり前のことですが、どんな仕事でも、お金を払ってくれる人がいなければ事業として成立しません。世の中のニーズに応え、社会の役に立つことができて初めて、対価が発生します。
「稼ぎたい」という思いが先行してしまうと、お金のことばかりに目が行き、果たしてその仕事が社会に求められているものなのかどうかという点を見失いがちです。
また、お金が目的になると、「お金のために我慢する」「稼ぐために嫌な仕事を引き受ける」という自分を容認してしまいます。その結果、いつしか愛されフリーランスが目指す「自分らしく」働くことができなくなり、仕事そのものがつまらなくなってしまうでしょう。
お金というのは、せっかくフリーランスになることで得た自由を阻害する呪縛にもなるものなのです。世のため、人のためになる仕事をする喜びは、計り知れません。自分の仕事で人が喜んでくれると、さらにやる気が出て、自然に努力できるようになります。
このようなよいサイクルを生み出すためにも、社会のニーズを満たせる仕事かどうかが重要になります。