脳が疲れ情報を処理しきれなかったとき、ながら行動のとき、気持ちが焦ったときなどに、思いもよらないミスをしてしまうことがあります。ヒューマンエラーを防止するには、活動の流れを追って「要因」を見つけ出すことが重要なのです。※本記事は化学系会社にて5年間ISO規格の品質及び環境マネジメント事務局を担当していた尾﨑裕氏の書籍『ヒューマンエラー防止対策』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。

作業の行いやすさは、人と作業の整合性によって決まる

作業が行いやすいかどうかは、人と作業との整合性によって決まります。作業の道具や環境が人の特性に合っているならば、作業員への負担も軽く、疲労は少なく抑えられます。

 

頻繁にアラームが鳴る環境は、人が行う作業としては適切とは言いかねます。“警報のアラーム”は、緊急状態を知らせるという意味から必要なものです。しかし、“確認のアラーム”は個々の必要性について見直すことで、アラーム全体の数を減らすことができました。

 

実際には、警報と確認のためのアラームとを別の音色にすることは設備上難しいという理由から実施はできませんでしたが、必要性の低い確認アラームを削減することで全体のアラーム数を減らす検討が行われました。

 

チームの中には、いろいろなレベルの人がいます。それぞれの力量によって任せることのできない業務もあるでしょう。しかし、計器室での計器の監視ができるメンバーが、6名中3名しかいないという状況に対しては、マネジメントとして見過ごすわけにはいきません。教育の実施により、中央計器監視の業務を担当できる人数を増やす対策が取られました。

 

 

※本記事は連載『ヒューマンエラー防止対策』を再構成したものです。

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