さらに高齢者とは切り離せない医療サービスの利用は「月に1回くらい」が最も多く35.8%。次いで「年に数回」が22.6%で、「利用していない」は23.0%。高齢者であっても4~5人に1人は、病院いらずの生活を送っています。
そして高齢者、やはり血圧に問題を抱えている人が多いのでしょう。病院に通院している人で最も多いのは「循環器系」で36.3%。「内分泌・代謝障害」が12.2%、「筋骨格系」が11.7%、「消化器系」が7.2%、「呼吸器系」5.2%、「目の病気」4.8%と続きます。
このように、いまどきの高齢者は高い意識をもち、健康維持に努めている姿が浮き彫りになりましたが、一方で、年齢と共に不都合が生じ、病院や医療サービスとが必須になっている人も多いことがわかるでしょう。
年金や医療、介護などに充てられる社会保障費は膨らみ続け、2017年度に120兆2433億円と初の120兆円台に達しました。いまは手厚い保障が約束されていますが、自己負担が増え、満足いく医療や介護が受けられない心配はついてまわります。
そのためにも、社会保障に頼らずに医療や介護を受けられるだけの老後資金の準備が、現役世代には必要です。昨年、世間をにぎわせた「老後資金2,000万円問題」は、あくまでも現状に即して、夫婦で公的年金プラス2,000万円が必要としたものでした。それ以上を想定しておかねければ、健康的な老後は叶えられないといえそうです。