人口減少の局面になり、厳しさが増す不動産投資。今後、どこが投資エリアとして有望なのでしょうか。不動産投資には欠かせない要素である「人口」や「不動産取引の現状」などをもとに検討していきます。今回紹介するのは、中野区「中野坂上」。

再開発で「職・住」バランスのとれた街へと変貌

「中野坂上」は東京都中野区の南部に位置する、東京メトロ丸ノ内線と都営地下鉄大江戸線の接続駅です。

 

中野区南部の中心核のひとつで、新宿副都心に隣接し交通の結節点という立地から、近年、業務地として発展してきたエリアです。駅の上は青梅街道と山手通りの交わる中野坂上交差点。90年代後半に再開発が行なわれ、交差点の南西角に「中野坂上サンブライトビル」、南東角「ハーモニースクエア」、北東角に「住友中野坂上ビル」と、オフィスをメインに、住居や商業施設が一体となった高層ビルが誕生しました。

 

それまで中野坂上エリアは、主に低層の木造住宅を中心に、小規模なマンションや雑居ビルが混在するエリアでした。また街道沿いで交通の結節点というと、昔から商業が集積し、昔ながらの商店街が広がっている、というのがお決まりのパターンですが、中野坂上周辺では、駅周辺の100店舗ほどで構成される「宝仙寺前通商店会」と高層ビルに入居する商業テナント以外は、目立った買い物スポットはありません。

 

また大通りから一本入ると、戸建てや低層の集合住宅が密集する住宅街が広がり、新宿に隣接する立地とは思えないほど、静かな環境が広がっています。

 

再開発によって職・住のバランスが良いエリアとして人気を集めている中野坂上。地域住民とオフィスワーカーのニーズを満たす、ほどほどの利便性だけを備えているので、関係者以外の来街は少なめ。そのことも、落ち着いていて住みやすいと評判を集める一因かもしれません。

 

■丸ノ内線と大江戸線、2路線が使える、交通の結節点

「中野坂上」から「新宿」は、東京メトロ丸ノ内線でも、都営地下鉄大江線でもアクセス可能で、所要時間は5分程度。さらにそのまま地下鉄で「銀座」や「東京」、「六本木」「汐留」など、都心の主要エリアに向かうことができます。

 

またバスで「中野」や「渋谷」、「新宿」などにリーチできるほか、新宿へは直線距離2キロ程度。西新宿エリアへは自転車で10分程度、徒歩でも30分程度でアクセスでき、終電を気にせずにいられるのも魅力のひとつです。

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