なぜ言われたとおりにできないんだ!
特徴:「何度言ったらわかるんだ」「何度も言わすな」が口ぐせ。人は一度言えば理解して、求めていることを実行してくれると思っている。
Why? なぜ怒る:「きちんと」「もっと」など曖昧な言い方をしているため、相手が理解できていないということがわからず、勝手にイライラしてしまう。
曖昧な指示では伝わらないことに気づいていない
「しっかり」「きちんと」「なるべく早く」「もっと」「すぐに」などの程度言葉は、人によって受け取り方が異なります。
たとえば上司から「○○は確認したのか」と聞かれれば部下は「はい」か「いいえ」と答えられますが、「きちんと確認したのか?」と聞かれても、「きちんと」の基準がわからないので、答えようがありません。
曖昧な指示出しをしておいて、その結果を「期待とは違った」と怒られたのでは部下もたまったものではありません。上司と部下に限らず、夫婦間の「お風呂、きちんと洗ってくれた?」「きちんと洗ったよ」や親子間の「しっかり部屋を掃除した?」「したよ」という会話がケンカの元になるのはよくあることです。
こういったすれ違いを避けるには、「しっかり」「早めに」といった曖昧な程度言葉は極力避け、6W3H(いつ、どこで、誰が、誰に、何を、なぜ、どのように、どれだけの数量で、いくらで)で伝えるようにすることが 大切です。
「朝イチで」「今日中に」という表現も、「朝9時までに」「今日の夕方5時までに」というように、具体的に指示を出せば相手も間違うことはありません。また、仮に間違いが起こっても、お互いに納得できます。
安藤 俊介
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会代表理事