日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回は、「東京23区における平均年収」についてみていきます。

東京23区内の年収差は「3.5倍超」

そこで総務省の「課税標準額段階別所得割額等に関する調」より、東京特別区、それぞれの平均年収をみていきましょう【画像:東京23区「年収ランキング」】

 

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前出の調査とは異なるので数値は少々変わりますが、23区全体の平均年収は448.5万円。この平均を上回るのが11区、下回るのが12区ありました(図表1)

 

※総務省「課税標準額段階別令和元年度分所得割額等に関する調」より算出
[図表1]東京23区年収ベスト5 ※総務省「課税標準額段階別令和元年度分所得割額等に関する調」より算出

 

上位3区をそれぞれみていきましょう。

 

まず第3位は「渋谷区」で平均年収は873.2万円と、23区平均の約二倍となっています。

 

渋谷区といえば、松濤や広尾のほか、日本のトップクラスの富裕層が住む大山町など、有名な高級住宅地が点在するエリアです(関連記事:『知られざる高級住宅地「渋谷区大山町」大豪邸に住む人の正体』)。

 

最新の国勢調査によると、労働力人口は96,066人。職業別にみていくと、最も多いのが「卸売業、小売業」で、「情報通信業」「学術研究、専門・技術サービス業」と続きます。また役員以上が11.44%と、10人に1人の水準。自営業主も10.29%と多く、こちらも10人に1人の水準です。

 

続いて第2位は「千代田区」で平均年収は1081.9万円。平均が1,000万円プレイヤーというスペシャルな区です。

 

都心に位置する千代田区には、日本でもトップクラスの地価の高さを誇る番町など、言わずと知れた高級住宅地があるエリアです(関連記事:『都心の高級住宅地「千代田区番町」増える億ションに誰が住む?』)。

 

最新の国勢調査によると、労働力人口は25,149人。職業別にみていくと、渋谷区と同様に「卸売業、小売業」「情報通信業」「学術研究、専門・技術サービス業」がトップ3を占めますが、特筆すべきは「医療、福祉」の割合が23区中トップの10%近くいるということ。また役員は渋谷を上回る13.77%と、7人に1人は役員クラスという水準です。千代田区は、医師、そして会社役員に選ばれる地域といえるでしょう。

 

そして東京23区で最も平均年収が高いのが「港区」で、その額、1216.8万円。23区平均の2.7倍にもなります。

 

港区といえば、麻布、白金、青山など、洗練されたおしゃれな街が多い一方で、六本木など、いわゆる有名ベンチャーが集積するエリアです。

 

最新の国勢調査によると、労働力人口は92,026人。職業別にみていくと、渋谷区、豊田区と同様に「卸売業、小売業」「情報通信業」「学術研究、専門・技術サービス業」がトップ3を占めます。役員クラスも13.06%と、千代田区には及びませんが、7人に1人は会社役員というエリアです。

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