単身者と高齢者人気が高い「池袋」周辺
そんな「池袋」周辺を、不動産投資の観点からみていきましょう。
まずエリアの人口構造をみていきます。直近の2015年の国勢調査によると(図表1)、豊島区の人口は29万人強。その内訳を見ると、23区平均よりも高齢者比率、そして外国人比率が高いことがわかります。また「池袋」周辺には、区の三分の一の人口が集中。生産年齢人口である15〜64歳と65歳以上の世代が多く、15歳未満の子どもが少ない傾向にあります。
またエリアの世帯の状況をみてみても(図表2)、駅周辺では単身者層、そして単身の高齢者層が多くなる傾向にあります。「池袋」駅周辺は日本有数の繁華街を形成し、その利便性から、交通利便性を重視する単身者層や高齢者層に好まれ、一方で、子育て世代からは敬遠されがちです。
ただ、近年、再開発が進み、「南池袋公園」など、家族にも人気のスポットが駅周辺にもできています。駅周辺での子育てのしやすさも知られてきているので、世帯の構成は今後大きく変わる可能性があるでしょう。
「池袋」周辺は、不動産取引も活発
賃貸マーケットの状況をみていきます(図表3)。最寄駅からの賃貸物件1Kの平均家賃は、駅10分以内で7.96万円、11分以上が6.57万円。利便性の高さの割に家賃がリーズナブルと人気が高まっていることも頷ける家賃相場です。豊島区の平均と比べ、駅周辺は家賃が高い傾向にありますが、駅から離れると区平均を下回ります。「池袋」周辺では、駅距離に対して家賃の下落率が大きいエリア。駅から離れると築古の物件の比率が高くなり、家賃水準を押し下げていると考えられます。
次に賃貸物件の築年数の分布をみていきましょう(図表4)。豊島区で最も多いのが、1980年代、築年数30〜40年ほどの賃貸物件 。また2011〜2015年でも賃貸物件の建築ブームが起きていて、築10年以内の比較的新しい物件も豊富なエリアだといえます。
このような豊島区の中古賃貸物件の取引価格(図表5)は、1平米あたり90万円強。23区平均を15万円ほど上回ります。都内でも有数の繁華街を要する池袋の存在が、取引価格を押し上げていると考えられます。また過去5年間の中古マンションの取引数の推移をみてみると(図表6)、季節によって変動はあるものの、緩やかな上昇トレンドにあり、「池袋」周辺は不動産投資においても安定した人気を誇るエリアだということがわかります。
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