建て主の役割は、どんな家に住みたいかを明確に考えることです。どんな工法を使うようにオーダーするのではなく、この家づくりを通じて、どのような暮らしを得たいか。それによって建築業者が受け止める内容、予算も変わります。
ローンの手続きを建築業者の営業担当に代行させる!?
大切な予算を決めるのも建て主の役割です。大事な予算を聞かれて「安ければ安いほどいいです」と答えるようでは建て主として失格です。希望どおりに安い家が完成しても、心から満足することはできないからです。安かろう悪かろうのたとえもあるように、安ければ安いなりの家が建つものです。
資金手当てをするのも建て主の役割です。ローンの手続きを建築業者の営業担当者に代行させる建て主もいますが、それは自分の役割を放棄しているのと同じです。手続きを代行させた結果、見積もり金額が予想以上に高くなっても契約を断り切れなくなったケースは少なくありません。
「請負代金の支払い」は建て主の大切な切り札
融資金額は建て主の口座に振り込まれます。このため、建て主は請負代金の支払いを現金で行うことができます。建て主は請負代金を支払う権利を最後まで手放すべきではありません。
請負代金を支払うのは、建て主の大切な切り札です。その切り札を手放すのは、営業担当者に主導権を握られることを意味します。