どこの街に住むかの選択は、仕事やプライベートに大きな影響を与える。さらに家賃が家計支出の大きなウェイトを占めることを考えると、居住地は資産形成までも左右するといえる。総合的に考えて住みやすい街はどこなのだろうか? 20代後半から30代前半の単身会社員の住み心地を考えていこう。今回取り上げるのは京成電鉄本線「堀切菖蒲園」。

 

どこか郷愁を誘う「堀切菖蒲園」ですが、さらに荒川のほうに出てみましょう。30代以上であれば、一度は見たことのある光景が目の前に広がります。伝説的なテレビドラマ「金八先生」が歩いた荒川の土手は、「堀切菖蒲園」の対岸、足立区側。登校風景、水門、京成電車、そして堀切橋……すべてがドラマのまま。そんな風景と一緒に暮らすというのも、この街でないとできない体験です。

 

京成本線「京成関屋」~「堀切菖蒲園」間を走る3700形/PIXTA
京成本線「京成関屋」~「堀切菖蒲園」間を走る3700形/PIXTA

 

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23区家賃最安値…設備も良好の築浅物件が見つかる!

「堀切菖蒲園」は単身の会社員の居住地としてはどうでしょうか。駅周辺の家賃相場を見ていきます。駅から徒歩10分圏内の1Kの平均家賃は5.37万円、11分を超えると4.70万円(図表1)。同条件の東京都練馬区の家賃水準は、駅10分圏内5.95万円、11分を超えると5.38万円。葛飾区は足立区と並び、23区内で最も安い水準が安い地域です。そのなかでも「堀切菖蒲園」駅周辺は、お得感あふれる地域だといえます。

 

出所:公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合 会調べ(8月14日時点) ※単位は万円
[図表1]「堀切菖蒲園」駅周辺の平均家賃 出所:公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合
会調べ(8月14日時点)
※単位は万円

 

厚生労働省が発表している「賃金構造基本統計調査」によると、都内勤務の男性会社員の平均月給は、25~29歳で27.5万円、30~34歳で34.1万円です(図表2)。企業規模によって平均給与は異なりますが、そこから住民税や所得税などを差し引いた手取り額の1/3以内を適正家賃と考えると、都内勤務20代後半は6.9万円、都内勤務30代前半は8.5万円です。

 

出所:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」 ※10名以上の企業対象 ※数値は所定内給与額 ※単位は万円
[図表2]20代後半、30代前半の平均月給 出所:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
※10名以上の企業対象
※数値は所定内給与額
※単位は万円

 

「堀切菖蒲園」駅周辺の家賃相場は、20代会社員でも十分検討できる水準です。大手検索ポータルサイトで、20代会社員の適正家賃内、徒歩10分圏内を条件で検索してみると、多くの単身者向け物件がヒットします。地域一帯で建て替えが進んでいて、ヒットする物件の3分の1は新築含む、築5年以内の築浅の物件。オートロックなどの防犯面、浴室乾燥機や独立洗面所などの設備面でも、今どきの賃貸ニーズを満たす物件で、居住性にこだわりたい人の欲求を満たすことでしょう。

 

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