どこの街に住むかの選択は、仕事やプライベートに大きな影響を与える。さらに家賃が家計支出の大きなウェイトを占めることを考えると、居住地は資産形成までも左右するといえる。総合的に考えて住みやすい街はどこなのだろうか? 20代後半から30代前半の単身会社員の住み心地を考えていこう。今回取り上げるのは東武鉄道伊勢崎線の「梅島」。

地域の努力で治安改善…足立区はキケンは昔の話

「梅島」は東京都足立区に位置する、東武鉄道伊勢崎線の駅です。1日の乗降客数は3.6万人強。足立区役所への最寄り駅で、同線の「北千住」を出て3駅目、さらに向こう隣は「西新井」です。

 

足立区役所は「梅島」駅から徒歩15分/PIXTA
足立区役所は「梅島」駅から徒歩15分/PIXTA

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駅を挟み、北側は足立区梅島、南側は足立区梅田。その地名から、この一帯に梅林でもあったからその名が付いたと思うかもしれませんが、そうではないようです(梅林があったから、と唱える人もいますが)。『風土記』によると、昔、東京湾の海岸線はこの辺りだったとか。一帯は荒川の河口にあたるため、堆積物が広がる低湿地帯でしたが、そこを埋め立てて新田が開かれていきました。これらの土地は「埋田」と呼ばれ、それが「梅田」へ変化したというのです。ちなみに、大阪の梅田も、もともとは低湿地帯だったといいます。

 

一方、梅島の名称が登場するのは、梅田に比べてつい最近の明治時代のこと。1889年、町村合併で梅田村・島根村・小右衛門新田・栗原村を合併した際、中心となる梅田と島根から頭文字をとって梅島村が誕生したことに由来します。

 

駅周辺をみていきましょう。駅を中心に旧日光街道を南北へ「梅島駅前通り商店街」が広がります。90店ほどで構成する、新旧混在した雰囲気。和菓子店や惣菜店など歴史を感じられる店が元気な、地元密着型の商店街です。その北側に連続して続くのが「足立中央梅島商店街」。こちらも和洋新旧と様々な風情が楽しめる商店街です。

 

そんな牧歌的な雰囲気が漂う「梅島」周辺ですが、足立区というと、そのイメージから治安のことがパッと頭に浮かぶ人もいるでしょう。そこで治安について見ていきます。

 

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