株はよくわからないけど上がることもある
以上のように、基本的に株価は、その企業の業績と、将来への期待に連動して上がる仕組みになっています。
しかし、それはあくまで傾向であり、そうでない動きを示すことがよくあるところもまた、株式市場のおもしろいところです。
ある個別銘柄において、業績以上に、普通に考えた場合の将来成長見込み以上に、株価が上がることもあります。株式市場全体が「もっと上がる」という幻想に包まれて、「バブル」が生じることもあります。
一方、リーマン・ショック、新型コロナ禍のような異常事態が起き、大暴落が起きることもあります。
しかし、1987年のブラックマンデーなどは、明確な理由のない大暴落だったと考えられているそうです。また、株価変動のニュースがない平時の1日を見ても、株価はちゃんと上下しています。
このように、株はよくわからないけど上がり・下がるものでもあるのです。
もっとも、市場に参加する投資家たちが様々な思惑を持って売買しているのですから、そのランダム性は当然なのかもしれません。
そしてその株価変動のランダム性は、ファンダメンタルズ分析では読み切れません。一方、テクニカル分析、デイトレードなどは、そのランダム性を利用して利益を狙う手法だといえるのかもしれません。
■まとめ
株は、その企業の所有権の一部です。ですから基本的に、その企業の業績と将来への期待に応じて、価格が上がる仕組みになっています。
しかし例外もあり、よくわからないけど上がるという面もあります。
そんな株価が上がる仕組みを理解しておくことは、個別銘柄や投資タイミングの選別に役立つのではないでしょうか。