近年、海外の大学進学を希望する学生が増加しています。ほとんどの学生は、高校を卒業してすぐに海外の4年制大学へ進むルートを選択しますが、実はこれこそが最難関経路であり、もったいない状況を生んでいる事実をご存じでしょうか。本当は、もっと簡単で着実な「抜け道」があるのです。※本連載は、株式会社Sapiens Sapiens代表取締役、留学コンサルタントの山内勇樹氏の著書『東大・京大卒に勝てる! 世界のトップ大学に編入する方法 』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

編入ルートで狙える「世界トップ大学」、2つの特徴

私がアメリカのトップ大学への編入をおすすめする理由、それは、世界トップ大学と呼ばれるうち、約4割の大学がアメリカに集まっているためです。タイム誌(『ザ・タイムズ・ハイヤー・エデュケーション』)が2015年9月末に発表した「World University Rankings 2015-2016」によると、ランキング100位中アメリカの大学は39校となっています。

 

もう1つの理由は、特に州立(公立)のトップ大学の中には、世界ランキング100位以内であっても、日本人留学生が合格しやすい学校が存在するためです。

 

では、100位の中から日本人留学生が比較的入りやすい14のトップ大学を紹介しましょう。

 

【日本人におすすめ! アメリカの世界トップ大学はこれ!】

※順位は、前述の『ザ・タイムズ・ハイヤー・エデュケーション』誌発表の「World University Rankings 2015-2016」より抜粋。

 

①13位 カリフォルニア大学バークレー校(UCバークレー)

②16位 カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)

③21位 ミシガン大学アナーバー校

④36位 イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校

⑤39位 カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCサンディエゴ)

⑥39位 カリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCサンタバーバラ)

⑦44位 カリフォルニア大学ディヴィス校(UCディヴィス)

⑧50位 ウィスコンシン大学マディソン校

⑨63位 ノースカロライナ大学チャペルヒル校

⑩65位 ミネソタ大学ツインシティーズ校

⑪68位 南カリフォルニア大学(私立。例外的に合格を勝ち取りやすい)

⑫90位 オハイオ州立大学

⑬106位 カリフォルニア大学アーバイン校(UCアーバイン)

⑭120位 フロリダ大学

 

これらの世界トップ大学に共通する特徴は2つあります。

 

1、前述のように、州立(公立)大学であること(⑭の南カリフォルニア大学を除く)

2、比較的人口の多い州にある大きい総合大学であること

 

つまり、この2つの条件を満たしている大学が、日本人留学生が短大を経由して、編入しやすい大学というわけです。たとえ、世界ランキング13位のカリフォルニア大学バークレー校であっても、射程圏内になるのはそのためです。

 

また、州立大学は私立大学よりも比較的学費がリーズナブルという利点もあります。短大在籍中に奨学金を申請して通れば、大学の学費が安くなることも珍しくありません。成績優秀者であれば、留学生でも奨学金は取りやすいので、できるかぎり申請するようにしましょう。

偏差値50未満の高校出身でも、引きこもりでも可能

最後に、私自身の経験を紹介したいと思います。

 

私自身、大学受験前に受けた模試の偏差値は39しかありませんでした。なぜなら、進学先は広島県の公立高校体育学科です。勉強をした記憶はほぼありません。朝練2時間は部活のバスケ、授業では体育中心、午後はもちろん部活のバスケ。早朝から夜の7時まで、運動ばかりの日々を送っていました。

 

当時、日本にはプロのバスケットボールのチームがなかったため、私は「いつかアメリカでプロのバスケ選手になりたい」と本気で思っていたのです。

 

夢をかなえるため、高校を卒業してアメリカの短期大学に留学。しかし、無念にも夢は破れてしまいました。

 

ところがそこに転機が訪れます。在籍していた短大から「編入」という方法でアメリカの4年制大学へ行くルートを紹介されたのです。私の前に「世界トップ大学への進学」という道が現れた瞬間でした。

 

世界大学ランキング16位・UCLAのキャンパス(著者撮影)
世界大学ランキング16位・UCLAのキャンパス

 

プロバスケの選手を夢見ていた高校生が、アメリカに渡って5年後に、まさか世界大学ランキング16位のUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)を卒業することになるとは、私自身が想定していなかった未来です。

 

このように書くと、運動一辺倒の青年が、たまたま運に恵まれて、「家族の協力や恩師との出会いを経て、トップ大学に入った話」だと勘違いされるかもしれません。しかし、そのような「特別な」成功物語ではありません。なぜなら、一般的な日本の高校から世界トップ大学を卒業したのは、私だけではないからです。

留学ルートで実現する「世界の上位0.1%の最終学歴」

帰国後、私は他の日本人にもこの留学を使った方法を紹介したいと、編入専門の留学コンサルタントとして活動するようになりました。私も経験したこのルートで、世界トップ大学へ進学した学生は、私が指導してきただけでもこの10年間で500人以上います。

 

その中の半数は進学校出身の学生でしたが、残りは偏差値50以下の高校へ通う学生が多くを占めていました。

 

特に印象深かったのは、引きこもりの状態からの世界5位の大学、MIT(マサチューセッツ工科大学)へ進学を果たした生徒です。「先生のおかげで、人生一発逆転できた!」と喜びの声が届いたときは、とても感動しました。

 

中高一貫校に行けなくても、希望の高校に落ちてしまってもいいのです。12歳や15歳の年齢で、その後の進路を諦めるのは早すぎます。大切なのは最終学歴です。最終的に「トップ大学卒」のキャリアを手に入れれば、就職活動で優位に立てるのです。

 

逆に良い中学、高校に入れたとしても、その後の最終学歴がパッとしなければ、今までの苦労や費やしてきた教育費のリターンはあまり高くは見込めないといえるのではないでしょうか。

 

「アメリカのトップ大学」を出ると、驚くほど人の見る目が変わります。アメリカのトップ大学を出るということは、あなたの学歴が世界の学生の中の「トップ0.1%」に入るということだからです。どこに出しても恥ずかしくない経歴とは、まさにこのことです。私が指導してきたトップ大学卒の学生を見る限り、就職活動で大失敗している人はほぼいません。

 

日本企業だけでなく、日本をマーケットにした海外のグローバル企業も、このような学生を欲しがります。特に日本で高校まで過ごし、日本の慣習を身につけたうえでアメリカの大学を卒業した人材には、世界中からオファーが殺到します。なぜなら、日本をマーケットとする企業で活躍するためには、日本独自のビジネス環境になじめなければいけないからです。「場の空気を読む力」もそのひとつです。

 

また、アメリカのトップ大学を卒業した学生たちは、良い待遇で企業に迎え入れられています。新卒で年収600万円以上、30代で1000万円超えは普通の世界です。

 

卒業後の長い人生を考えると、大学からアメリカへ留学することは、日本の学生たちに対して学歴や経験において大きな差をつけることができ、今後のキャリアの選択肢も広がる、非常に良い方法だと断言できます。

 

 

山内 勇樹

株式会社Sapiens Sapiens 代表取締役

留学コンサルタント

東大・京大卒に勝てる! 世界のトップ大学に編入する方法

東大・京大卒に勝てる! 世界のトップ大学に編入する方法

山内 勇樹

ダイヤモンド社

偏差値39でも、一流の子に変わる! 日本の普通の高校生でも世界のトップ大学へ進学できる、いちばん簡単な「抜け道」を紹介。 自身の卒業経験に基づき、これまで500人以上もの学生を世界トップ大学へと導いた著者が明か…

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