大和証券、日興証券、野村證券を渡り歩いた原田茂行氏は、顧客資産1660万円を12億5000万円まで増やしたアナリストです。同氏は日ごろどのように「儲かる株」を見極めているのでしょうか? ※本連載では書籍『株オタクの現役IFAが指南!本当に儲かる「株」講座』(幻冬舎MC)より一部を抜粋。過去の波乱相場から学ぶ株式の正攻法や、投資に失敗する人の共通点、銘柄データのチェックポイントまで、「暴露話に近い」ノウハウを解説します。

思い返せば「危機から復活できなかった」は一度もない

当時の連邦準備銀行(FRB)議長アラン・グリーンスパン氏は、短期金利のFFレートを1998年9月から3カ月間で3回引き下げるという、異常ともいえる急速な対応を取り、LTCM破綻危機により拡大した金融不安の鎮静化を図りました。その利下げによる効果と、ITバブルによって、日本の相場も息を吹き返しています。

 

ほかに国内の例を挙げると、ソニーショックというものが2003年ごろにありました。この年の4月に発表されたソニーの連結営業利益が従来予想を1000億円も下回り、今後の見通しも大幅減益であることが伝えられると、ソニーの株価は連日のストップ安。これを受けて日経平均も大幅に下落しましたが、その時期が底になっていて、あとは大幅に株価を戻しています。

 

つまりソニーショックに人々が打ちひしがれている裏で、下落していた銘柄たちを拾っていれば、大きな利益を出すことができていました。

 

あとの講座で詳しく紹介するところですが、ほかにもITバブル崩壊やライブドアショック、そしてリーマンショックなど、さまざまな市場の急激な変動においても、時間の長短はあれど経済は見事なリカバリーを遂げています。

 

これを書いている現在は新型コロナウイルスが世界に感染拡大し、市場にも大きな影響を与え、世界株安に陥る局面もありますが、中長期目線で眺めればいずれまた持ち直すはず。相場が下がり続けることなどはなく、いつかは底を打ち、上がるタイミングがあるということです。

 

群集心理に惑わされることなく、経済全体の推移や個々の銘柄の本質を見極めて、危機のなかでも強気に買っていく、その強靭な投資スタイルが、投資で儲ける秘訣ということですね。

 

群集心理に流されそうになったら、「人の行く裏に道あり花の山」を思い出し、冷静な気持ちになって、改めて相場の動きを見渡してみましょう。

 

■囲碁から得た相場に勝つ力~三段を取るほど熱中した理由

 

ソフトバンクの孫正義氏は2016年、イギリス半導体会社アーム・ホールディングス(ARM)社を買収した際、「私は常に7手先まで読みながら石を打っていくということを心掛けているつもりだ」と話しました。

 

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    原田 茂行

    幻冬舎メディアコンサルティング

    オタク的に株を愛する著者が導き出した「足で稼ぐ」投資とは――ヘタなテクニカル分析は時間とお金のムダ!? 「推し銘柄」は決算説明会や展示会でこそ出会える! 過去の波乱相場から学ぶ株式の正攻法や投資に失敗する人の共通…

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