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荒川を渡るだけで、家賃水準に1万円の差
駅周辺の家賃水準をみていきましょう。駅から徒歩10分圏内の1Kの平均家賃は5.66万円、11分を超えると5.06万円（図表1）。同条件の埼玉県戸田市の家賃水準は、駅10分圏内で5.68万円、11分を超えると4.7万円。「戸田」駅周辺は、戸田市の平均程度の家賃水準です。
会調べ（7月20日時点）
※単位は万円
厚生労働省が発表している「賃金構造基本統計調査」によると、都内勤務の男性会社員の平均月給は、25～29歳で27.5万円、30～34歳で34.1万円、埼玉県勤務で25～29歳で24.8万円、30～34歳で28.6万円となっています（図表2）。企業規模によって平均給与は異なりますが、そこから住民税や所得税などを差し引いた手取り額の1/3以内を適正家賃と考えると、都内勤務20代後半は6.9万円、埼玉県勤務は6.2万円、都内勤務30代前半は8.5万円、埼玉県勤務は7.1万円となります。
※10名以上の企業対象
※数値は所定内給与額
※単位は万円
「戸田」駅周辺は、20代会社員でも十分に検討できる家賃水準です。埼京線内、東京都の北端である「浮間舟渡」駅（東京都北区）の1K、駅徒歩10分圏内の平均家賃は6.7万円で、荒川を挟んで1万円近くの差があります。
大手ポータルサイトで20代適正家賃内、駅チカ10分圏内といった条件で検索すると、豊富とはいえませんが、単身者向け物件がヒットします。築年数別にみると、築20〜30年程度の物件が最も多く、新築、または築5年程度の築浅の物件は少ない傾向にあります。「戸田」駅で物件を探す場合は、築年数の条件をゆるくしたほうがいいでしょう。
交通面はどうでしょうか。「戸田」から「池袋」17分、「新宿」23分、「渋谷」29分、「赤羽」乗換えで「東京」33分（所要時間は「戸田」を平日8時に出発した場合の目安）。乗換えなしで、東京西部の副都心にアクセスできるのはポイントです。ただ通勤時の埼京線はかなり混雑するので、満員電車を避けたいなら、時差出勤などの工夫が必要です。
買い物環境はどうでしょうか。スーパーは駅直結の「サミット」のほか、西口に「オーケー」と「ヤオコー」、東口には徒歩7分の住宅街には「アコレ」があります。大手ドラッグストアチェーンは西口に1店舗だけですが、おおむね、最寄り品の購入で困ることはなさそうです。
飲食店はどうでしょうか。単身者でも入りやすい大手飲食チェーン店は、ファストフードが1店、ファミレスが1店、牛丼・定食店が3店。また個人経営の飲食店も多いとはいえず、毎回外食に頼る人には、少々不便な環境です。
また「戸田」駅の東口から徒歩12分ほどで戸田市役所。行政の中心の最寄り駅というのも、住むうえではポイントとなるでしょう。
悲願の鉄道駅誕生から35年あまり経った「戸田」。倉庫や競艇といった、決して良いとはいえない街のイメージも、交通至便な立地から大きく変化しました。家賃水準は荒川を渡るだけで随分とリーズナブルになります。この先も若年層に支持される街として、成長が楽しみです。
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