妻や子どもは引っ越そうと言うけれど…
自分が生まれ育ったマンションに、家族で住んでいます。築50年以上になるので、見た目はすでにレトロ感満載。妻や子どもたちからは「リノベーションをしても古いものは古いんだから、新しい所に引っ越そう」と提案をされているのですが、愛着のある家を手放すのが惜しいのです。 ※本記事は、株式会社シンプルハウス代表取締役・山本武司氏の書籍『中古住宅×リノベーション ローコストで叶える「世界にひとつだけの家」』(幻冬舎MC)から一部を抜粋したものです。
Case:愛着のある家、家族からは古いから引っ越したいと言われます
古いからこその良い面はあります。
例えば、日本の住宅にバリアフリーが標準装備されるようになったのは1990年代後半からですが、実はこの頃から集合住宅の構造はやや複雑になってきています。ですから、それ以前に建てられた建物は構造が比較的シンプルで、リノベーションがしやすいというメリットがあるのです。
小学生のお子さまが2人いるT邸のご夫婦も、築50年ほどのマンションをリノベーションしました。【リノベ後の写真を見る】を見ても分かるように、とても50年の年月を経た家とは思えません。いかにリノベをするうえで「古さ」をマイナスに考えることが無駄なのかを分かって頂けるのではないかと思います。
さらにT邸はリビングを隔てた大きな壁の向こうに子ども部屋があるのが特徴です。この構造にしたのは、いずれ夫婦二人になったときに壁を取り払って間取りを再構築しやすいようにするためです。一度やって終わりではなく、ライフスタイルに合わせて進化していく家づくり。これこそが、リノベーションの醍醐味でしょう。どんなに古い物件であっても、こうしていかようにも変身させることができるのです。
【リノベーション費用詳細】
解体処分工事:65万円
造作意匠工事:150万円
建具家具工事:100万円
設備刷新工事:200万円
電気防災工事:58万円
内装仕上工事:125万円
インテリア工事:80万円
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合計:778万円
※設計・諸経費は含んでいません
※参考価格であり契約金額ではありません
※税抜価格です
山本 武司
株式会社シンプルハウス 代表取締役