「結婚しても個人を尊重」夫婦のプライベート空間
【リノベーション内容】
「理想の住まい」が十人十色であるように、夫婦の形も人それぞれです。寝室は必ず一緒じゃないと嫌だという人もいれば、T邸のご夫婦のようにそれぞれの趣味が楽しめるよう寝室はあえて別々にしたいと希望される方もいます。そんな希望に沿った空間を実現できる物件は、実は一般的に見たら非常に敬遠されがちな、いわゆる「間取りが不便」なものでした――。
【Case】独特な間取りが理想の住まいに!大好きな趣味に囲まれたプライベート空間
大の音楽好きのご主人と、手作り作家の奥さま。お二人には、プライベートを干渉しあわない位置にそれぞれの個室を設けたいという希望がありました。【この記事の画像を見る】からわかるように、そこで登場したのが、まるでテトリスのような歪(いびつ)な形の物件です。
新しい住まいとして選ぶにはなかなか敬遠されがちな間取りですが、LDKを中心に対角線上にそれぞれの部屋を用意できるという点では、Tさんにとって願ってもない物件だったのです。まさに、リノベによって物件の持つ可能性を最大限に引き出すことで「理想の住まい」を実現できました。
また、それぞれの個室は閉鎖的にならないよう、リビングに面して窓を配置。その窓をすりガラスにすることでプライベートを尊重しています。
曲線を描くパーケットフロアのリビングは、段差に間接照明を仕込むことでまるで浮かんで見えるように工夫しました。また、六角形の家具やタイル、雑貨をふんだんに取り入れているのも特徴です。一つのモチーフを主体にすることで、お二人がくつろげる空間をまとまりある雰囲気に仕上げています。
【リノベーション費用詳細】
解体処分工事:75万円
造作意匠工事:175万円
建具家具工事:140万円
設備刷新工事:225万円
電気防災工事:75万円
内装仕上工事:110万円
インテリア工事:85万円
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合計:885万円
※設計・諸経費は含んでいません
※参考価格であり契約金額ではありません
※税抜価格です
※本記事は、株式会社シンプルハウス代表取締役・山本武司氏の書籍『中古住宅×リノベーション ローコストで叶える「世界にひとつだけの家」』(幻冬舎MC)から一部を抜粋したものです。
山本 武司
株式会社シンプルハウス 代表取締役