想定外の事態発生!…でもリノベでプラスに転換した
【リノベーション内容】
「あけてびっくり!」は、リノベあるあるです。天井を剥がしたら予想よりもスプリンクラーがたくさん配置されていて、当初の計画通りに施工できなくなった。配線が張り巡らされていて、見た目が残念なことに……なんてことも(できれば起きてほしくないものの)割とよくある事実です。結婚と同時に中古リノベを決めたI邸ご夫婦の物件も、いざ着工してみると、とある場所が想定外! しかし私たちは、そこをプラスに転換しました。
【Case20】思いがけず誕生したスキップフロアが今ではすっかり「我が家の顔」に
「窓側向きだった小窓のある独立型キッチンの向きを変えて、オープンタイプにしたい」というのが、奥さまの大きな要望でした。キッチンの位置を移動すると、配管に高低差をつける必要があるので、DK部分だけ床上げする予定で床を剝がすことに。
しかし、あけてびっくり! 配管の接続部が思ったより高い位置にあったのです。これでは当初の予定よりも床の高さが倍になってしまいます。
【リノベ後の写真を見る】からわかるように、私たちは、階段を取り入れたスキップフロアをご提案。LDKのつながりがスムーズになるだけではなく、段差の効果で「テレビが見やすくなった」と喜んでいただけました。イレギュラーが起きても焦らずに臨機応変に対応することで、思わぬ副産物が生まれるものです。
また、奥さまのこだわりでキッチンは存在感のあるオールステンレスを採用。しかしこれだけだと冷たい印象になってしまうため、床に使った無垢材に合わせ、家具はオーク材でコーディネート。温かみをプラスしました。一方キッチンの床は、ネイビーの塩ビタイルを使用することで、空間にメリハリが生まれました。
【リノベーション費用詳細】
解体処分工事:55万円
造作意匠工事:110万円
建具家具工事:115万円
設備刷新工事:300万円
電気防災工事:60万円
内装仕上工事:115万円
インテリア工事:85万円
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合計:840万円
※設計・諸経費は含んでいません
※参考価格であり契約金額ではありません
※税抜価格です
※本記事は、株式会社シンプルハウス代表取締役・山本武司氏の書籍『中古住宅×リノベーション ローコストで叶える「世界にひとつだけの家」』(幻冬舎MC)から一部を抜粋したものです。
山本 武司
株式会社シンプルハウス 代表取締役