業者「せっかくだからすべて作り変え」嫌なんだけど…
リノベーションを考えていて、いくつかの業者に見積もりを依頼しました。そのうち二社からは「キッチンも最新設備に入れ替えたほうがいいですよ」と、予算よりも高い金額を提示されてしまいました。スケルトンにしてから設計をやり直したほうがうまくいくとか……。本当でしょうか? ※本記事は、株式会社シンプルハウス代表取締役・山本武司氏の書籍『中古住宅×リノベーション ローコストで叶える「世界にひとつだけの家」』(幻冬舎MC)から一部を抜粋したものです。
Case⑧ 絶対にスケルトンにしないとダメ?
スケルトンとは、住宅の内部を解体して柱や梁、床だけの骨組みの状態にすることを指します。間取りを一新してまったく新しい空間を作ることができますが、必ずしもスケルトンにしなければいけないわけではありません。
Kさんもまた、他社から「せっかくだからすべて作り変えて、水回りも最新の設備にしましょう」と言われ、予算以上の金額を提示されていました。しかし、ご本人は既存のキッチンを気に入っていましたし、私も変える必要がないほど素敵だと感じていました。それに、Kさんの一番の理想は二人のお子さまの個室を作ることだったのです。
そこで、キッチンを総入れ替えする前に、まずは間取りを優先して作り変えることに予算を振り分けました。結果、ローコストで理想の間取りを叶えることに成功しました。
リフォーム会社が手掛けるリノベーションの場合、どうしても設備機器を変えたがる傾向にありますが、既存のものでも使えそうであれば残しても問題ありませんし、無理に予算をオーバーさせる必要はまったくありません。何より大切にすべきなのは「どんな暮らしを実現したいか」だからです。
【リノベーション費用詳細】
詳細解体処分工事:50万円
造作意匠工事:125万円
建具家具工事:80万円
設備刷新工事:200万円
電気防災工事:58万円
内装仕上工事:100万円
インテリア工事:70万円
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合計:683万円
※設計・諸経費は含んでいません
※参考価格であり契約金額ではありません
※税抜価格です
山本 武司
株式会社シンプルハウス 代表取締役