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新型コロナウイルスが世界で猛威を振るっているが、震源地の中国では感染者拡大ペースが大きく減速した。安倍政権は、今後2週間程度を山場と捉え、官邸主導で対応を進めている模様だ。当面、日本経済への大きな打撃は避けられないものの、ここで医療崩壊を抑止し、東京五輪が開催できれば、2020年後半に景気は回復へ向かうだろう。
中国:感染者拡大には歯止め
世界で猛威を振るう新型コロナウイルスだが、震源地の中国においては、感染者の増加に歯止めが掛かりつつある。WHOによると、2月上旬、新たな感染者は1日平均で3,083人確認されていたが、3月4日までの10日間だと338人へと急減速した(図表1)。習近平政権が対策に本腰を入れた成果と言えよう。
日本:2週間を山場と見る安倍政権
日本では、2月16日に政府が『新型コロナウイルス感染対策専門家会議』を発足させた頃から、この問題への対応が首相官邸主導となった模様だ。2月27日、安倍晋三首相は、小中高校について春休みまで休学とするよう全国の自治体、学校法人へ要請したが、大規模イベントの中止と合わせ、クラスター抑止への大胆な手段と言えるだろう。
ちなみに、WHOが新型コロナウイルスに関し中国でモニタリングを開始した1月21日、確認された感染者数は278人だった。しかしながら、1週間後に4,357人、2週間後に2万471人、3週間後には4万2,708人に急増して医療システムが崩壊、死者の急増を招いた。
WHOによれば、3月4日現在、日本の感染者数はダイヤモンド・プリンセス号を除き284人に留まる(図表2)。中国及び韓国が初動の失敗で感染者の急増を招いていることからも、安倍政権は、ここ2週間が感染者のピークを抑止し、医療崩壊を回避する山場と見ているようだ。
年後半回復の条件:感染者拡大の減速による医療崩壊の抑止
今後、日本国内でも感染者は増加する見込みだ。ただし、WHOと中国医療チームの調査では、武漢市の致死率が5.7%に達したのに対し、それ以外の地域は0.7%に留まった。日本の場合、感染者の増加ペースを緩やかにすることで、医療崩壊が回避できた場合、新型コロナウイルスへの不安は大きく緩和されるだろう。
出足で大きく躓いた2020年の日本経済は、マイナス成長になる可能性が否定できない。ただし、ここで感染者の急増を抑え、東京オリンピック・パラリンピックを予定通り開催することができれば、年後半の国内景気は取り敢えず回復基調となる見込みだ。
そうした意味では、安倍政権の感染抑止策が奏功し、医療崩壊を止めることができるか、経済・市場にとっても、今後2週間程度は極めて重要な時期になると言えるのではないか。
当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『新型コロナ、今後2週間の感染抑止策が景気回復のカギに』を参照)。
(2020年3月5日)
市川 眞一
ピクテ投信投資顧問株式会社
シニア・フェロー
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