消費社会の日本。誘惑に負けてお金を使ってしまい、貯金に失敗してしまうというのは、よくあることです。しかし、貯金に「慣れる」ことで、どんな人でも貯金を成功させることができます。書籍『富女子宣言』(幻冬舎MC)より一部を抜粋して、貯金を成功させる計画の立て方をご紹介します。

苦しくなったら、あと少しで「慣れる」サイン

目標を達成しようと何かに取り組んでいるとき、スランプに陥ることがあります。しかし、スランプを乗り越えると、逆にぐっと伸びて突き抜けられる場合もあります。こうした現象は「成功のJカーブ」という曲線で表すことができます。

 

これは1000万円貯金の場合も同様です。ある時期になると、挫折して、貯金をストップしてしまう人が多いのです。ただ、逆にここを乗り越えると貯める額が加速していき、あっという間に1000万円を貯められます。

 

「限界」を乗り越えたら、あっという間に貯められる
貯金へのモチベーション、どう維持する?

 

どうしてこういうことが起こるかというと、どんな人でも必ず「慣れる」という能力があるためです。たとえば、最初は勢いで「毎月10万円貯めよう」と思いながら貯金をスタートします。しかし少し経つと、欲しい洋服を買わずに我慢するのは苦痛だし、たまには奮発しておいしいものだって食べたい。「もうガマンの限界。10万円の貯金なんてやめちゃおう」と思うものです。

 

それでも何とか続けていくと、必ず慣れるときがきます。そして貯金のために何かを我慢することが苦痛でなくなります。思い出してみてください。学校を卒業して入社したばかりの頃、早起きが苦手だった人も、毎日、定時に起きているうちに早起きが苦痛ではなくなったはずです。それは「慣れた」からです。

 

[図表1]成功のJカーブ

挫折しそうになったら「貯金の目的」を思い出す

現在、私が運営しているセミナー受講生のなかでは、500万円以上貯まっている人が30人以上います。彼女たちはおそらくあっという間に1000万円貯金を達成するでしょう。しかし、そこまでいかずに挫折してしまった人も残念ながらいます。

 

スタート時から貯金が少しはあったり、まったく0円からのスタートの人もいて、人によって状況はさまざまです。ただ、モチベーションはだいたい同じです。最初は、誰もがやる気があります。富女子になりたいと思ってセミナーに参加しているので、「よし、1000万円貯めてみせる!」と思って始めるのです。

 

ですが、しばらく経つと、1人、2人と挫折する人が出てきます。傾向としてそういう人は、だいたい200万円までいかずにやめてしまいます。私はこれを「200万円の壁」と呼んでいます。では、200万円の壁を越えられる人と越えられない人の違いは何なのでしょうか。

 

最初から貯金があったかどうかは関係ありません。前に書いた、1000万円貯金を始める際の「何のためにお金を貯めるのか」「なぜ1000万円が欲しいのか」という目的を見失っていないかどうかの違いなのです。

 

貯金を継続するにあたって、最初から最後までモチベーションを上げておくのは意外と難しいものです。最初はいいけれど、ある程度は我慢をしないといけないため、多くの人は数カ月で気持ちがぐっと萎えていきます。

 

 

その原因の一つとして考えられるのは、消費をあおる環境です。日本は消費社会で、テレビや雑誌、インターネットなどあらゆる媒体で誘惑し、モノを買わせようとしてきます。そのときに「なぜ、自分はお金を貯めているのか」、もう一度原点に立ち返って、気持ちを立て直すことができれば誘惑に打ち勝つことができます。挫折しそうになったら、次のような言葉で自問自答してみてください。

 

私はどんな生き方をしたいのだろうか?私は豊かになりたくないのだろうか?私はお金に困らない生活をしたくないのだろうか?そして「絶対に富女子になる」と誓い、気持ちを立て直しながら貯金を続けましょう。

「450万円の壁」を越えたら成功は近い

貯金額が200万円を超したら、次に向かう目標は450万円です。450万円は、ゼロから始めた人もだいたい3年くらいで達成する金額です。

 

貯金額が200万円と450万円のあいだで気持ちが折れそうになったら、周りの友だちにそれとなく、「貯金、いくらある?」と聞いてみるといいでしょう。20代前半だと、100万円、200万円の貯金がある人はわりとたくさんいますが、300万円以上の人はあまりいないと思います。すると、300万円達成できた段階で、「私は他人とは違う」という自分の特別感が出てきます。

 

その意識が芽生えれば、450万円は貯められます。もちろん、友人に貯金の額を聞くときは、自分の貯金の金額は言わないようにします。言ったとしても、友人たちより少なめに伝えましょう(本当のことをいえば、自分の貯金を自慢したいのかと思われることもありうるので)。

 

450万円の壁を越えると、1000万円貯金は90%の確率で成功します。450万円貯まっていない人は、「1000万円貯めるにはどうしたらいいですか」と聞いてきます。しかし、450万円を超えた人は「1000万円貯まったらどうしたらいいですか」と聞くように変わってくるのです。

 

これはマラソンと同じです。折り返し地点が間近になると、ゴール、すなわち1000万円貯まることが見えてくるのです。450万円貯金できると、貯金することは完全に習慣化し、何の苦も感じなくなっています。そこから1000万円貯めることは、ゼロから450万円貯めるよりもはるかにラクに感じるはずです。

人に話すことで、より早く貯められる

1000万円貯金を始めたら、そのことを親や周囲の人に話してみましょう。すると、後述する「加速の法則」が働き、協力者が現れたり、思わぬ臨時収入が入ってきたりします。「お母さんのへそくりがあるから協力するわ」とカンパしてくれたり、予想をしなかったアルバイトの仕事が舞い込んだりして、お金がおもしろいように貯まってくるのです。

 

セミナー受講生のEさんが最初に提示した計画表は、月5万円の貯金で約7年かけて1000万円を達成する、というものでした。しかし私は「まじめにやっていると、この通りにはならないよ」と彼女に言いました。そして、こう続けました。「必ずもっと短い期間で達成できるから」と。

 

実際、彼女は途中で何回か貯金計画表を前倒しのスケジュールに書き換えました。前倒しのスケジュールで貯金することができるようになってくると、お金に対するプラスイメージがドンドン上がるので、貯金の額をさらに増やすことができます。その域に達すると、周囲が「5年で1000万円なんて貯金できるわけがない」と言っても、「私はできる」と思えるようになるのです。

 

最終的に、彼女は5年もかからないうちに1000万円に手が届いたのです。

 

 

永田 雄三

株式会社ワイズアカデミー 代表取締役社長

 

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