法人税の申告における「書面添付制度」の活用方法

前回、「書面添付制度」の活用は税務調査で大きな効果を発揮すると述べましたが、法人税の申告にあたっても有効です。今回は、法人税の申告をする際、書面に記入すべきことなどを見ていきましょう。

書面に記すべきことは全部で「5つ」

相続税対策として法人を設立した場合には、法人税についても申告をすることになるでしょう。法人税の申告に関しても、書面添付は非常に有効となります。その場合、書面添付書面にはどのような内容を記すのかについても触れておきましょう。

 

まず、概略としては、以下の①から⑤について簡潔に記載します。

 

①どんな帳簿書類等の提示を受け、どのように確認したのかということ

②前年と比べて顕著な増減事項があった場合、その理由について

③会計処理方法に変更事項があった場合、その内容について

④毎月々の巡回監査を通じて、税理士が相談をうけた内容について

⑤まとめとしての総合所見

記入方法に関する厳格なルールはない

最も重要かつ、税務調査省略の要因となる事項は、②の「顕著な増減事項」に関して記載することです。たとえば、

 

「前期と比べて今期はなぜこんなに売り上げ、利益、利益率が変動したのか」

「通年変動することが比較的少ない地代家賃や租税公課などが大きく変動している場合」

「人件費や外注費が大きく変動している場合」

 

などがこれに該当します。

 

その理由について明確に記載することにより、税務署サイドの疑念を減らすことはもちろん、経営者がその原因をきちんと把握している証しにもなります。

 

書面添付書面には、一定の目安はあっても、こう記載しなければならないというルールはないので、特に総合所見については、経営者や経営者をサポートする税理士の熱い思いを乗せて記載するよう心がけています。

税理士法人土田会計事務所 代表社員

1964年東京都小平市出身。1987年3月成蹊大学経済学部経営学科卒業。1996年2月税理士登録。2009年税理士法人土田会計事務所代表社員就任。TKC全国会会員。TKC西東京山梨会副会長。東京税理士会理事、地元農業協同組合顧問及び監事を歴任。学生の頃から父の税理士事務所で相続税の申告を手がけ、特に土地持ち富裕層の相続を得意としている。不動産所有型法人等を活用し、所得税・法人税・相続税のバランスの良い節税案件を多く手がけている。

著者紹介

連載地主のための財産を目減りさせない「相続対策」

本連載は、2013年12月2日刊行の書籍『地主のための相続対策』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

地主のための相続対策

地主のための相続対策

土田 士朗

幻冬舎メディアコンサルティング

・利益を生まないのに評価額だけ高い空き地 ・バブル期に建てて不良債権化したアパートやマンション ・全体像が把握できない先祖代々受け継がれた土地etc… 土地が絡む相続は、複雑になりがちです。 本書では、長年にわ…

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