なぜ、今「児童発達支援事業」が求められているのか…
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最近「仕事の調子がいい」部下、田中君
【本記事のモデルケース】上司が手を焼く部下:田中君
入社3年目、20代後半の営業マン(法人営業)。仕事をキッチリこなし、上司の指示もきちんと聞く、どこの職場にもいるマジメなタイプ。ただ、与えられた以上の仕事を、自分で考えて行動することはない。プライベートを重視するタイプで、社会貢献に熱心。
能力が高いため、上司はより一層の成長を期待しているが、上司や先輩がちょっと厳しくしかるだけで、「そういうのは僕、苦手なんです」と全力で逃げてしまう。
◆部下が好調なときのサポート
部下のワクワクエンジンを止めないためには、上司が日頃から質問&リスニングをするのが効果的です。何か問題が起きたときだけではなく、部下の調子がいいときにも質問&リスニングをすると、部下はずっと走り続けます。
この仕事の「もともとの目的」は何だろう?
【シーン9】得意分野に時間をかけすぎている部下へのひと言「この仕事のもともとの目的は何だろう?」
上司「田中君、いつも丁寧に仕事をしてくれて助かるよ」
部下「ありがとうございます」
上司「ただ、取引先に出す資料が、ちょっと情報を盛り込みすぎじゃないかな。時間をかけてデータを調べてくれているのはわかるんだけど、もっと読みやすい資料にしたほうがいいと思うんだ」
部下「はあ」
上司「資料が読みやすくなったら、先方にも喜ばれるし、契約ももっと決まりやすくなると思うんだけど、どう思う?①」
部下「読みやすい資料ってどんな感じをイメージされているのか、わかりませんが」
上司「確かにその通りだね。僕も見本になるような資料を渡しておくべきだったね。どうだろう、見本の資料をもとにもう一度、練り直してもらえないかな」
部下「えっ、それだと期日に間に合わなくなりますよ。他の仕事もあるのに」
上司「確かに、時間的な余裕はなくなるね。ただ、この仕事のもともとの目的は何だろう?②」
部下「それは、取引先に商品を検討してもらう際の材料にすることだと思います」
上司「そうだよね。その目的のために何をすればいいんだろう②」
部下「……わかりやすい資料を作るとか」
上司「そうだね。僕も手伝うから、取引先に喜んでもらえるような資料を一緒に作らないか?③一度コツをつかんだら、次からは資料作成が楽になると思う」
部下「わかりました、やり直してみます」
① 部下に判断をゆだねる
部下の書類がわかりづらかったら、最初の数ページで「やり直し」と問答無用で破いていた私がもう一度上司になるのなら、こういう丁寧なやりとりをしたいです(笑)。
こういうケースでは、部下はきちんと仕事をこなしているので、やる気はあります。努力の方向が正しいかどうか、ちょっと立ち止まって考えてもらうために、質問&リスニングが必要なのです。
忙しい上司としては、「これだとわかりづらいから、やり直してよ」のひと言で済ませてしまいそうですが、それだとせっかくかかっているワクワクエンジンを止めてしまうことになります。一度止まってしまったワクワクエンジンを再始動させるのは、時間がかかるものなのです。
したがって、改善したほうがいい点は頭ごなしに伝えるのではなく、「どう思う?」のように投げかけて、相手に判断をゆだねましょう。
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② 仕事の本来の目的に立ち戻ってもらう
時間をかけて丁寧に資料を作成するのはいいけれども、上司が望んでいない仕上がりだったらやり直してもらわなくてはなりません。上司としては、7、8割できた時点で確認したほうが、修正も少なくて済むのでありがたいのですが、完璧主義タイプは不完全な状態で渡すのを極端にイヤがります。
ワクワクしながら仕事に取り組むこと自体はいいことなので、そのワクワクの方向を見直して軌道修正してあげればいいのです。
そこで、「もともとの目的は?」「真の目的は?」のように投げかけて、本来の目的に立ち戻るように導いてあげます。加えて、「その目的のために何をすればいいんだろう」のように質問すると、本来の目的に軌道修正しやすくなります。
③ 丸投げしないことを伝える
自分もサポートすると強調したほうが、今の若い世代は素直に耳を傾けるでしょう。別の方法を試すとどんなメリットがあるのかについても伝えると、やってみようという気になります。
◆ 質問&リスニングの効果
部下の中には、完璧主義でいつも120%の仕事をしてしまうタイプもいるでしょう。指示通りに仕事をしてくれないと嘆いている上司にとっては羨ましいと感じるかもしれませんが、完璧主義のタイプの部下は、それはそれで周囲の足並みを乱してしまいます。
このようなタイプは自分の力でぐんぐん伸びるポテンシャルはあるので、ワクワク感をしぼませないようにしないといけません。自分の満足より、結果を優先的に考える習慣を身につけてもらえば、最強になります。
仕事が「うまくいった」部下にかけるべき言葉
【シーン10】うまくいったことを確認してもっとワクワクさせるひと言「何がうまくいったの?」
上司「田中君、今日の営業活動はどうだった?」
部下「ハイ、バッチリです!」
上司「それはいいね。何がうまくいったの?①」
部下「そうですね、今までなかなか雑談ができなかったんですけれど、今日訪問した会社の担当者は同じ大学出身だってことがわかって、大学あるあるネタで盛り上がったんです。そうしたら、商談もスムーズに進んで、好感触でした」
上司「それはよかったね。今はどんな気持ち?②」
部下「自分でもやればできるんだなって嬉しいです」
上司「それは素晴らしいことだね。明日もその調子で頼んだよ」
① うまくいったところを聞く
好調なときは、短い質問&リスニングで十分です。うまくいっているところを具体的に聞くと、部下はそれについて思い出すので、ワクワク感がさらに高まります。自分の中での成功法則になるでしょう。
② うまくいった「気持ち」を聞く
うまくいったときにどんな気持ちだったのかも聞くと、よりワクワク感が強まります。その気持ちをまた味わいたいと、さらに行動を重ねるでしょう。
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◆ 質問&リスニングの効果
部下が明るい表情をしていたり、ご機嫌なときも見逃さずに声をかけると、部下は自分の力で伸びていきます。
上司としては、こういう場面で「どんな営業トークをした?」「そこはもっとこういう話の持って行き方をしたほうがよかったな」とアドバイスしがちです。それが部下にとっての成長につながると考えての行動ですが、本人が成果に満足しているのなら、あえて水を差す必要はないのではないでしょうか。
うまくいっているときこそ、本人のワクワクポイントに結びつけて、自己肯定感を高めてあげることで、さらに自分で考えて動くように導いてあげてください。
板越 正彦
株式会社1on1エンゲージメント研究所 代表取締役