「なぜ宿題をしなかった?」東大に合格した生徒、さすがの返答

センター試験真っ只中。子どもの雄姿を見送る親御さん、「センター試験、懐かしいなあ」と感じる社会人、「来年は自分たちの番!」と奮起する学生…皆一様に、受験生を応援しています。何かと勉強のことが気になってしまうこの週末。本記事では、学習塾「灘学習院」を開校した江藤宏氏が、実例をもとに、東大・京大に受かった子どもたちの、驚くべきエピソードを紹介します。

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「どうして23題しか解かなかったのか」にまさかの返答

ある生徒は、小学校4年生から私の塾に通い始め、中学卒業まで授業を受けていました。小学校時代は塾の算数問題に苦労しながらも、まじめにコツコツと取り組んでいました。やがて努力が実を結び、公立中学校に進むと数学でクラストップになります。これがずいぶんと自信になったようです。

 

「小学校時代に散々考えるクセをつけさせられたから、中学校の数学は簡単で仕方がなかった」と彼は当時を振り返ります。

 

塾での成績が目立って伸び始めたのは、中学2年生の頃からです。その後、高校受験の際には、関西でトップレベルの私立高校に見事に合格します。けれど、彼はあえてそこには進みませんでした。工学の勉強をしたいからと国立高専への進学を選んだのです。

 

彼の高専でのエピソードにこのようなものがあります。

 

夏休みの宿題として、数学の問題集の中から自分で好きな問題を40題選んで解いてくるというものがあったそうです。こんなふうに宿題を出されると、生徒の個性が見えるものです。少し目端が利く子なら、できるだけ簡単な問題を探そうとするでしょう。問題数など気にすることなく、問題集の最初から一問ずつ、愚直に解いていく生徒もいるはずです。では、彼はどうしたか。

 

彼が夏休みの間に解いた問題は、結局23題だったそうです。40題解くことがノルマだったにも関わらず、彼はノルマ以下の問題数しか手をつけませんでした。それでも、彼は平気で宿題を提出したと聞きます。

 

高専の数学の先生も、優れた教育者でした。指定した問題数以下しかやらなかったにも関わらず、いきなり彼を怒鳴りつけるようなことは決してしませんでした。どうして23題しか解かなかったのかと尋ねたところ、彼は次のように答えたそうです。

 

「問題を全部見ていって、解けそうにない問題だけを選んだら、これだけしかありませんでした。見ただけで解き方が頭に浮かぶような問題の答えを出すのは、考えることになりません。時間が無駄にならないよう、考えなければ解けない問題だけに取り組むことにしました」

 

もちろん、何のお咎めもありませんでした。

 

彼の言葉こそが、勉強の本質を語り尽くしています。勉強とは「頭を使う」ことです。頭を使うとは、わからない問題に向き合い、深く考えることです。解き方のわかる問題や計算練習を繰り返し、いくら早くできるようになっても「頭を使っている」とはいえないのです。

 

頭を使い続けた結果、彼は後に東京大学工学部に編入を果たしました。その高専から東大に合格できたのは、その年は彼を含めて二人だけだったそうです。その後、彼は東大工学部を首席で卒業し、今は大学院の博士課程で脳科学についての研究をしています。

ゲームばかりしていても医学部に合格できる?

関西トップレベルの中高一貫校を卒業した後、一浪して大阪大学の医学部に進んだ生徒がいます。この彼が、なかなかの傑物でした。何しろ、中学高校時代の6年間、数学に関しては自宅でほとんど勉強しなかったというのです。数学の宿題は学校の休み時間に片づけてしまい、空いた時間で何をしていたかといえば、コンピュータゲームだそうです。

 

夕方5時頃に学校から帰ってくるとコンピュータのスイッチを入れ、夕食を挟んで夜の10時過ぎまでひたすらゲームで遊ぶ。終わったらさっさと寝てしまう。それでもテストでは毎回、ほぼ満点を取っていたのです。

 

関西教育企画株式会社 灘学習院  学院長

昭和42年に神戸市灘区に学習塾「灘学習院」を開校。開校以来、思考教育に特化した教育を実践している。自分の頭で考える子どもを育てるため独自の「思考教育」を確立。40年以上に及ぶ指導経験と独自のノウハウを蓄積し、現在は教師の研修指導にあたっている。大手学習塾のように受験を目標とした「詰め込み型」「暗記型」ではなく、考える力自体を伸ばす「思考型」の教育法を実践。

著者紹介

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江藤 宏

幻冬舎メディアコンサルティング

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