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フィリピン全体を上回る域内GDP成長率
前回はマニラに続くフィリピン不動産の投資先として「セブ」を紹介しましたが、今回はフィリピン南部における政治・経済・文化の中心地「ダバオ」について触れていきたいと思います。日本ではマニラやセブほど馴染みのある都市ではありませんが、近年、凄まじい勢いで経済成長を遂げている注目のエリアです。
マニラ、セブに次ぐフィリピン第3の都市として約145万人が暮らす「ダバオ」は、豊かな自然や温暖で過ごしやすい気候、台風や地震の影響もほとんどないなど様々な魅力に溢れ、多くのメディアから「フィリピンで最も住みやすい都市」との評価を受けています。そのため、フィリピン有数のリゾート地として年間約150万人の観光客が訪れる一方で、ロングステイ先としても人気が高まりつつあります。
意外に思われるかもしれませんが、ダバオは治安維持に積極的なことでも知られ、世界最大の都市・国家比較統計サイト「Numbeo」がまとめた「世界の安全な都市ランキング」で2015年には一時、世界1位にランクイン。また、世界保健機構(WHO)による飲料水の水質評価では、ダバオはスイスに次ぐ世界2位に選ばれています。
フィリピン統計庁が発表した2014年の域内総生産(地域別GDP)成長率で、ダバオは前年比+9.4%とフィリピン全体(+6.1%)を大きく上回り、地域別で最大の伸びとなるなど、成長著しいフィリピンの中でも際立った勢いを見せています。そのけん引役となっているのが、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)産業です。
現在、ダバオではIT産業の集積地となることを目指した「シリコン・ガルフ」構想の下、ITパークの整備や関連企業の誘致が進められています。豊富な労働力を低コストに獲得でき、インフラや治安も良好なダバオは、マニラやセブに続く次世代のBPO中心地として注目されており、アメリカのサザーランド・グローバル・サービシズやフランスのテレパフォーマンスなど、大手BPO企業の進出が相次いでいます。
経済活性化で市民の購買力は上昇傾向にあり、外国人駐在員の流入も拡大していくと予想される中、都市としての魅力を高めるための再開発プロジェクトも多く進行しています。マニラやセブに比べて開発余地が大きいダバオは、不動産市場においても成長性の高いエリアとなっています。
注目される「サブディビジョン開発投資」とは?
ダバオの不動産投資において、キャッシュフロー効率の良さで注目されているのが「サブディビジョン開発投資」です。サブディビジョンとは、広大な土地にセキュリティーゲートや塀を設置した集合住宅地を指すもので、急激な経済成長が続くダバオでは、富裕層や中間層の拡大と共に需要が高まっています。
サブディビジョン開発投資は、端的に言えば「開発を予定している未開の土地を安価に購入し、種目変更や造成で価値を引き上げて転売する」ものです。その際、フィリピンでは外国人が土地を直接購入できないため、開発業者に出資をして信託受益権契約を結び、土地を直接保有するのと同様の効果を得られるようにします。
広大な土地を造成することにより非常に安い単価で投資できるメリットがあるサブディビジョン開発投資。特にダバオのように都市として成熟しておらず、再開発による地価上昇の恩恵が大きいエリアでは将来的な値上がり益が期待しやすく、魅力的な投資手法と言えるでしょう。
フィリピンでは経済発展と共に、魅力的な投資エリアが着実に広がってきています。まずは実際に現地に赴き、直接、肌で感じてみることをおすすめします。
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