東京の不動産投資…「都心」か「郊外」か、どちらにすべきか?

色々な意見があるものの、東京の不動産マーケットは好調に推移しています。しかし、ひと口に「東京」といっても広く、エリアの特性を十分理解したうえで投資することが重要です。本記事では不動産会社で資産コンサルタントとして活躍する髙木弘美氏に、東京の不動産投資事情を「都心」と「郊外」で比較しながら解説いただきました。

都心と郊外の「境目」はどこにあるのか?

東京をはじめとする首都圏は、不動産投資の対象エリアとして高い注目を集めています。しかし、ひとくちに東京といっても、23区内もあれば、東京都西部の三鷹や立川などの郊外もあります。また、首都圏といった場合、定義はさまざまですが、埼玉県のさいたま市大宮区や神奈川県の横浜市を含む場合もあり、かなり広域にわたることもあります。

 

結局、不動産投資ではどの対象エリアに投資するかが決め手になりますが、その際、大きく分けて都心と郊外のどちらのエリアにある物件を選ぶのかが重要になります。

 

そもそも都心とは「大都会の中心部」で、郊外は「都市に隣接した地域」という意味ですが、その境界が厳密に引かれているわけではありません。いわゆる都心6区と呼ばれるのは、千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区・文京区です。

 

しかし、荻窪がある杉並区や、二子玉川がある世田谷区を「郊外だ」と言われても、なかなかピンとこない人が多いのではないでしょうか。不動産投資の対象エリアとしては、「23区」と「それ以外」というような分け方が合理的かもしれません。

 

マンションと戸建てのどちらが多く供給されているかによって地域の特性が変わり、マンション中心のエリアを「都心」、戸建て中心のエリアを「郊外」と分ける場合もあります。

 

ある経済誌の記事によると、皇居を中心に25キロメートル圏内、または都心6区内の主要駅から急行などに乗って30分前後のエリアは、戸建てよりもマンションの供給が盛んで、都心として扱われることが多いエリアだと位置づけていました。

 

高層ビルが建ち並ぶ、東京の都心部
高層ビルが建ち並ぶ、東京の都心部
東京とはいえ、郊外は緑豊かな住宅地も
東京とはいえ、郊外は緑豊かな住宅地も

 

都心か郊外か…それぞれのメリット&デメリット

都心物件に投資するメリットは、空室率の低さと客付けのしやすさだといえます。不動産市場調査会社のタス株式会社が2019年7月に発表した「賃貸住宅市場レポート」によれば、2019年5月の空室率は23区内が12.92%、市部が14.89%と、都心の空室率の方が低い傾向にあります。ちなみに、主要な首都圏の空室率は、神奈川県が16.40%・埼玉県が16.31%・千葉県が16.76%となっています。

 

空室の発生は、不動産投資の最大のリスクです。空室が続き、ローンの返済に行き詰まると、場合によっては物件を手放さなければならなくなります。しかも、空室が続く物件は買い手を見つけるのが難しく、購入時よりも大きく値下がりすることが予想されます。

 

不動産投資では、出口戦略として売却のしやすさも重要です。その点でも、郊外より都心は有利だと言えます。都心物件の場合、不動産価格における土地の割合が大きくなり、都心部は数年から数十年先の売却のタイミングでも、地価は安定的に推移していると予想されます。

 

東京都が発表している「東京都区市町村別人口の予測」によれば、区部は2015年時点では927万人ですが、2030年には979万人に増加する見込みです。一方、市部は2015年時点では424万人ですが、2030年には415万人に減少する見込みです。

 

上記のような都心の地価の方が安定する傾向は、今後も続く可能性が高いでしょう。そのため、都心の不動産に対する投資家からの注目度はさらに高まり、購入価格も上がるため、利回りは低くなりがちです。

 

一方、郊外の物件は価格の安さがメリットであり、客付けに成功すれば、かなりの利回りが見込めます。価格が安いため、ローンも含めて用意できる資金が少ない人でも投資が可能です。資金力のある人は、複数の物件を購入してリスクヘッジしたり、グレードの高い物件を購入したりすることができます。不動産の投資戦略の幅も広がるでしょう。

 

しかし都心と比較すると、郊外は空室率が高いエリアも多く、将来、売却を希望した際に難航してしまう可能性があります。ただし郊外でも、地域によってかなりの差があります。都心へのアクセスが良い人気のあるエリアは空室率が低い上に客付けがしやすく、人口が増加しています。また近くに大学や大きな工場などがある場合は、郊外でも十分な需要が見込めます。

不動産投資初心者なら、都心の物件が安心だが……

一般的に、都心の物件はローリスク・ローリターン、郊外の物件はハイリスク・ハイリターンという傾向があります。あなたが不動産投資の初心者であれば、都心の物件を選ぶ方が安心かもしれません。

 

ただし、投資経験が豊富だったり、時間に余裕があったり、また物件のリサーチや自力での修繕などにも十分に時間を注げたりする人は、郊外の物件に投資することも悪くありません。郊外が自身の出身地や勤務先である場合、現在住居を構えていて土地勘がある場合であれば、なおさら成功する可能性は高くなります。こういった諸条件を総合的に判断して、自分に合った投資物件を見つけてみてください。

 

東京をはじめとする首都圏は、不動産投資の対象エリアとして高い注目を集めています。しかし、ひとくちに東京といっても、23区内もあれば、東京都西部の三鷹や立川などの郊外もあります。また、首都圏といった場合、定義はさまざまですが、埼玉県のさいたま市大宮区や神奈川県の横浜市を含む場合もあり、かなり広域にわたることもあります。

 

結局、不動産投資ではどの対象エリアに投資するかが決め手になりますが、その際、大きく分けて都心と郊外のどちらのエリアにある物件を選ぶのかが重要になります。

リズム株式会社 マーケティング事業部

愛知県出身。大学時代にマーケティングや統計分析、経営論などを学び、卒業後大手食品メーカーに就職。2年間の企画提案営業経験を経てマーケティング部門に異動し、デザート商品の企画・ブランディング・販売促進業務を行う。知人の勧めで資産形成・不動産運用に興味を持つ。知識習得のためFP技能士2級と宅地建物取引士を取得したことをきっかけに「住」の世界の魅力に目覚め、リフォーム会社に転職。マーケティング経験を生かし、会社全体のブランディングを手がける。その後、自身が投資用不動産を購入、管理を任せていたリズム株式会社に入社。自身も投資用不動産各種セミナーの企画・集客をはじめとする投資部門のマーケティング全般を担いながら、資産コンサルタントとして活躍。

所有資格:宅地建物取引士・FP技能士2

著者紹介

連載資産コンサルタントが指南する「不動産投資&管理」ガイド

本連載は、リズム株式会社が発信する「不動産コラム」の記事を転載・再編集したものです。

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