不動産投資において、最大の関門ともいえる「融資」。本連載は、カーター校長として親しまれている河田康則氏の新刊で、2014年4月に刊行された『金利1%台で融資4億円を引き出す不動産投資』(ぱる出版)の中から一部を抜粋し、融資交渉のノウハウなどをご紹介します。

融資基準は変わっても「融資原則」は変わらない

本連載は不動産投資において、最大の関門ともいえる「融資」をテーマにしています。すでに不動産投資をスタートされている方、これから不動産投資をはじめたい方にとっても、不動産投資に融資を使うことで、非常に大きなパワーを持ちます。

 

しかし、融資はどんどん変わるものです。たとえ有名なコンサルが書いた名著であっても、昨年発売の書籍ではもう情報は古くなっています。つねに最新の情報をキャッチする必要がある一方で、融資基準は変わっても「変わらぬ融資原則」があります。

 

「変わらぬ」というのは、読んで字のごとく、まさに不変のものです。好景気・不景気にかかわりなく、融資を組んで収益不動産を買い進めていくにおいて、避けては通れない原則があります。この「変わらぬ原則」を知ること。そして「変わる融資基準」に対して不動産投資の方針(自分の目標やスタンス)を決めていくことが成功への入口です。

 

融資は原則を理解したうえで、常に今を知らなければいけません。それこそ「融資は今でしょ」なのです。「変わる融資」の「今」を知らなければ、あなたは融資を断られ続けることになります。

 

もうひとつ、お伝えしたいこと、それはノウハウだけでは成功し続けることができない、ということです。「成功し続ける」ということは、「やる気」の維持と「考え方」のスーパープラス思考を合わせて初めてできることなのです。筆者はこの思考で人生が大きく変わりました。

 

ここで不動産投資における、銀行融資の金利をご紹介します。金利は安い順にメガバンク、地方銀行、信用金庫、そして不動産融資で有名な静岡に本店をおくS銀行です。金利は社会情勢により変わりますが、だいたいメガバンク(都市銀行)の1%を切るレベルからS銀行の4.5%台です。現在、不動産投資をする6割前後の人はS銀行から金利4.5%の高い融資を受けています。

 

不動産業者から銀行を紹介される際も、融資付けが比較的簡単なため、本人の属性(仕事、勤務年数、収入、資産状況)が高くてもS銀行を薦められます。S銀行が悪いと言っているのではありません。ここは審査が早く、融資も比較的ゆるやかで良い面もあります。しかし、金利は高いです。物件を購入した人ならおわかりになると思いますが、高金利は買った後で響いてきます。

 

S銀行の金利4.5%とメガバンクの金利1.4%では、同じ1億円を借りた場合、30年ローンで月々の返済がS銀行50万円に対し、メガバンクは34万円で、その差はなんと16万円です。30年払い続けると約5760万円も違ってきます。1億円の融資で利子が5760万円・・・。これでは利子だけで家やマンションが買えてしまいます。悔しくありませんか?

 

そこで本連載では、これまで誰も書かなかった、もっとも効率的に融資を受ける方法を公開します。

 

「なぜ自分は融資を断られるのか」

「どのようにしたら融資を受けられるのか」

 

その仕組みを解説していきます。

良い不動産業者は融資実績のある銀行を知っている

不動産投資をするときに「何が一番大事ですか?」と聞かれることがあります。筆者は躊躇なく「人が一番です!」と答えます。良い不動産業者と良い銀行担当者を見つけて、ベストの物件でベストの融資を受けること。良い不動産業者と良い銀行担当者、そこには人との縁があります。人に恵まれることはすべてビジネスでもっとも大切なのです。

 

不動産業者との出会いは、インターネット検索に加えて、良いセミナーに参加して、いい仲間と出会い、情報交換をして業者を紹介してもらうのも有効な方法です。

 

ポイントは紹介してもらう業者の実績です。「最近どこの銀行で融資実績があるか?」「どのような物件が得意なのか?」です。不動産投資物件検索サイトで探す業者と同じです。ただ検索サイトで探すのか、セミナーで名刺交換して仲間になって紹介してもらうのかの違いがあるだけです。

 

良い不動産業者とは最近の融資実績のある銀行を知っている業者です。ずばり良い融資担当者を聞く方法でもあります。セミナーで紹介してもらう良い方法は、不動産投資の仲間に自分の体験を話すことです。自分が良い業者なり銀行担当者を知っていれば話します。また、知らなくてもうまくいかない話を明るい感じでしておくことです。

 

自分が心を開けば、多くの人は共感して心を開いてくれます。あるいは飲みに行く約束をして、次に一歩踏み込んだ話をするのもいいでしょう。

情報はもらうだけでなく相手に「あげる」ことも重要

仲間との交流や情報交換のポイントは、もらうだけでなくあげることです。最初に相手の役に立っておけば情報は返ってくるものです。直接その人からだけでなく、巡り巡って意外なところからの紹介だって期待できます。筆者はこれを作用・反作用の法則と呼んでいます。あからさまに期待するものではないですが、人の役に立っていれば、必ずその反作用が来るものです。

 

逆に、人を裏切ったり仇にすれば、その反作用もどこかで必ず来ます。筆者は宗教家でも道徳者でもありません。利益に関わるビジネスマンですが、この作用・反作用の法則は存在すると確信しています。

 

話を戻します。人気のあるところでは「投資家けーちゃん」(http://toushika-keichan.com/)のセミナーに良質の情報が多いと思います。無料の満室新聞を購読すると情報が送られてきます。

 

●無料情報誌「月刊!満室経営新聞」http://manshitsu.info/

本連載は、2014年4月11日刊行の書籍『金利1%台で融資4億円を引き出す不動産投資』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

金利1%台で融資4億円を引き出す不動産投資

金利1%台で融資4億円を引き出す不動産投資

河田 康則

ぱる出版

[低金利のメガバンク vs 借りやすいS銀行] 不動産投資の成功の条件第1は「銀行から低金利で融資が受けられるか」だ。しかし、都市銀行の金利1.4%と比較的借りやすい銀行の4.5%では、1億円・30年返済のローンで、返済額は5…

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