10日、SBIホールディングスとヤフーを運営するZホールディングスは、傘下のグループ会社間において業務提携を発表した。証券、FX、銀行の3分野で活用を図る。両グループは暗号資産・ブロックチェーン事業も手がけており、今後の連携も期待される。

SBIホールディングスとZホールディングスが業務提携

10日、SBIホールディングスとヤフーを手がけるZホールディングスは、傘下のグループ会社間において、業務提携を行うことを発表した。証券、外国為替証拠金(FX)、銀行の3分野で、商品やサービスの相互活用を図る。

 

SBIホールディングスは創業以来、「顧客中心主義」の経営理念のもと、20代~40代の現役世代を中心とする顧客に対してインターネットをメインチャネルとする、革新的で利便性の高いさまざまな金融商品・サービスを提供してきた。482万口座を有するオンライン総合証券のSBI証券をはじめ、金融サービス業界屈指の事業基盤等を有している。

 

一方、ヤフー株式会社を傘下に持つZホールディングスは、金融事業を統括するZフィナンシャル株式会社を設立。通信環境やデバイス、技術の進化によって変化する顧客ニーズや市場環境を捉え、業容拡大と事業成長に取り組んできた。

 

この度、両グループの強みやノウハウ等を活かした、各金融サービス事業間(証券分野・FX分野・銀行分野)での業務提携を通じ、それぞれのシナジーを追求することで、より使いやすい金融サービスを提供し、両グループの事業の成長・拡大を目指す。

 

Zホールディングスは、今年10月1日に持株会社体制に移行し、商号を「ヤフー株式会社」より「Zホールディングス株式会社」へ変更した。グループ全体の戦略立案と子会社の経営管理を担当する。

 

同社子会社には、ヤフー前社長の宮坂学氏が社長を務め、暗号資産・ブロックチェーン関連事業を手掛けた「Zコーポレーション」も含まれる。

 

◆暗号資産の事業展開

 

ヤフーの100%子会社であるZコーポレーション株式会社。同社が出資するTAOTAO株式会社は、今年5月から暗号資産取引所TAOTAOのサービス開始した。SBIホールディングスは、SBIバーチャル・カレンシーズ(VC Trade)を運営しており、米Rippleとのジョイントベンチャー設立など、暗号資産事業にも注力する。

 

Zホールディングスの川邊健太郎社長は、「ブロックチェーン事業での提携については現時点では白紙」としたが、SBI証券の髙村正人社長は「ブロックチェーンというものが避けて通れないもので、双方にメリットがあれば」と含みをもたせた。

 

※本記事は、2019年10月10日に「CoinPost」で公開されたものです。

 

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