アラサーが幸せになるにはどの投資を優先する?「自分への投資」と「資産づくりの投資」

※本記事は、2019年5月21日に楽天証券の投資情報メディア「トウシル」で公開されたものです。

25歳から35歳あたりは「お金の配分」に悩むことがある

25歳の誕生日を迎えると「アラサー」と言われはじめます。「アラウンド○○」ということで、この先も35歳になれば「アラフォー」、45歳になれば「アラフィフ」と呼ばれます。そして、55歳になると「アラ還」(還暦=60歳)という言葉まであります。

 

言葉の是非はともかく、25歳から35歳というのは人生とお金の大きなターニングポイントでもあります。

 

キャリアで35歳まで「稼げる自分」をデザインすることは、その後の数十年を左右しますが、25歳からの10年の伸び代(のびしろ)によって生涯賃金を数千万円以上変えてしまうことは珍しくありません。

 

生活コストも徐々にアップしていきます。学生の時と同じようなお金の使い方をしているのは25歳ぐらいまでで、スーツのグレードや飲食代の予算が上昇し始めます。「上質を知る」なんていうと大げさですが、少しお金をかけてクオリティーの高い経験をする年代でもあるでしょう。

 

結婚や子育ての入り口に立つのもこの頃で、早い人なら30歳前に結婚式やお子さんの誕生イベントがやってきます。

 

このように、新社会人気分が抜けて「アラサー」と呼ばれる頃は、生活の変化も大きくなります。この時期、お金の配分についてどう考えていけばいいのでしょうか。

まずは「自分への投資」をする場合の注意点と期待される効果を考える

アラサーの社会人については、コスパを考えたとき「年収アップという運用」の効果が大きいことが挙げられます。学校で学んだ知識で足りないことがほとんどであり、むしろ社会人になってから蓄えてきた知識があなたの人生を左右することになります。

 

また、すぐ効果が出なくても、30代から40代の伸び代を逃さないためにも、自分の知識を蓄えておくことが欠かせません。

 

その意味を踏まえると、アラサー時代にどう勉強するかがカギになります。なんでも勉強すればいいわけではなく「勉強のパフォーマンス」は常に意識するべきです。例えば年収増に役立たない資格を取るのはあまり意味がなく、それなら仕事に関わる専門誌を社内の図書資料室で読んでいたほうがよほど役立つのではないでしょうか。

 

個人が購読するには高価なので、仕事の専門誌は社内で情報にアクセスする方法をフル活用したいところです。例えば、上司のところにのみ回覧されているようなら、上司の不在時に拝借して読みたいところだけコピーするなど工夫をしてみましょう。最初は理解不能な記事も多いでしょうが、小さな積み重ねは結構な効果があります。

 

もちろん、資格給や、受験費用補助のあるような業務に直結する資格は取得するべきです。また、転職に「ハク」がつく資格ならぜひ、取っておきましょう。

 

資格を持つことは、仕事のさまざまなシーンであなたを助けてくれ、年収がアップするならこれは「元が取れる運用」と同様のものなので、がんばってみましょう。

 

転職については、アラサーになったら一度は考えてみてください。今の会社で長く働いてもあまり給料が伸びないのなら、どんなに優秀な人でも高い給料は出ないかもしれません。思い切って見切りをつけるのも、人生の戦術です。同じ仕事量で高い給料をもらえるとしたら、これほどパフォーマンスのよい話はないからです。

 

今の会社で働き続ける場合でも、「普通の社員」より「同世代の中でも多面的に詳しい社員」のポジションにいることが大事です。それはあなたにとって有利な稼ぎ方になるはずです。

「未来への投資」として資産運用を行う場合の、注意と期待される効果は

「自分への投資」がパフォーマンスを発揮し始めると、同級生より年50万円や、年100万円の差がつくことがあります。あるいは同級生より低い年収だったのが、転職をきっかけに追いつくこともできます。これは、しばしば株式投資より高いパフォーマンスになります。

 

理由のひとつとしては、若い世代での投資金額は高くないので、年10%くらいで回しても、金額ベースでは大きくならないことです。また仕事で稼ぐというパフォーマンスは継続性があるため、未来も高い年収が維持できる期待値が大きい分、大きな金額となります。

 

一方で、自分への投資が落ち着いたら、資産運用経験、「未来への投資」についてもスタートしてみたいところです。

 

アラサーでの資産運用は「パフォーマンスよりも経験」に意味があると思います。仮に年率7%を10年間続けたとしても、初期元本30万円、毎月1万円の積み立てで得られる10年後の残高は233万円くらいにしかなりません。

 

ですが、この10年間に得られた投資経験は一生の財産になります。特に欲しい経験は「下げ相場」「下げ相場からの回復」を実体験することです。

 

簡単に言うと「リーマンショックを乗り越えた人」「アベノミクスしか知らない人」には投資経験上において圧倒的な差があるわけですが、早く投資の実体験をスタートした人ほど、そうした経験が自分のものにできているのです。

 

アラサーの資産運用については、金額ベースで稼ぎ出すことよりも、マーケットに自分のお金を投じ、一定の期間に株価の上昇や下落の騰落(とうらく)を経験することに意味を求める方がいいと思います。

 

もちろん、チャレンジする投資商品はいろいろあって構いません。金額ベースが控えめであれば、投資信託(できれば外国への投資対象を含むこと)、個別株式(できれば数年くらいは持ってみてほしい)、どちらもやっておくといいでしょう。投資信託も、いくつか試してみることをオススメします。

 

実は投資金額が低いときほど、いろんなチャレンジをするチャンスでもあるのです。あなたが将来、1,000万円以上の運用を行うことがあった時にあせらず続けられるために、今から資産運用も経験してみてください。

まずは家計を安定させて、投資に踏み出してみよう

もちろん、ひとつ大前提があります。それは「家計の安定」です。あなたがもし、給料振込日の数日前に、お金が足りず無理してやりくりをしているタイプであれば、まずはそこから変えることが先決です。どちらかといえば赤字体質の人でも、アラサーくらいなら、クレジットカードからキャッシングしたり、ボーナスで穴埋めしてなんとか切り抜けられます。困ったときは、わりとお金を借りる手段があるものです。

 

しかし、いつまでもそういう生き方をしているわけにはいきません。毎月キャッシングをしているアラフォーでは困ります。

 

自分への投資も未来への投資も、毎月の手取りの範囲内でやりくりしながら予算を捻出(ねんしゅつ)することが大切です。

 

家計管理についてはたくさんアドバイスをしている媒体があります。まずはスマホに家計簿アプリを入れて、自分のお金の動きを把握してみてください。その上で、自分への投資、または、株式などに投資をしてみましょう。

 

アラサーはお金の問題で自分を確立させていく大事な時期です。

 

ぜひうまく乗り越えてみてください。

 

 

山崎 俊輔

フィナンシャル・ウィズダム代表 ファイナンシャルプランナー

 

※本記事は、2019年5月21日に楽天証券の投資情報メディア「トウシル」で公開されたものです。

 

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著者紹介

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