「寄り付き」が鍵! 株式市場でプロの機関投資家に勝つ方法

昨今、様々な業界で技術の応用が模索されている人工知能。投資の世界でも、AI技術を活用したサービスが次々と誕生し、関心が高まっています。本連載では、AI技術を用いた株価予測ソフトを開発する株式会社ソーシャルインベストメントの山本弘史代表取締役が、AIによって大きく変わる資産運用の未来について説明していきます。本記事では、株式市場において、個人投資家の勝率が高まる時間「寄り付き」について解説します。

株式市場で個人投資家が戦える「寄り付き」

前回(関連記事:『勝負は午前9時からの10分間…リスクを抑えた株トレードとは?』)、「時間」×「株価」×「出来高」×「エネルギー」の4要素から相場を解析する「4次元アルゴリズム」を活用する際、最も売買エネルギーが集中する「寄り付き(=株式の取引が開始するタイミングのこと。東京の株式市場の場合、相場が動き出す午前9時のこと)」に注目することを解説した。そもそも筆者がなぜ、寄り付きに着目したのか、説明していこう。

 

改めていうまでもない話であるが、「株式市場というプロの機関投資家達のビジネスの場に、一般投資家である我々がいかに立ち向かうか?」ということを考えた場合、戦略や戦術を何も持たずに参加すると、あっという間に自滅してしまうだろう。株式市場は食うか食われるかの世界であり、この場所には一片の情けも存在しない。トレーダーは誰もが生き残りをかけて必死に戦っているのだから当たり前のことである。

 

この株式市場で、プロの機関投資家は、「資金」「情報」「投資ツール」を潤沢に持ち、様々な投資戦略を組み立てて戦っている。では最初から戦力で劣る個人投資家が、プロ達が集う株式市場で勝つことは無理なことなのだろうか。

 

結論からいうと、苦労の末になんとか活路を見出したのが「寄り付き」の存在だった。前回、「相場で長く株式を保有し続ければ、相場の変動に長く付き合わなくてはならないのだから、その分、リスクがつきまとうことになる」と解説した。このようなリスクを排除すること、すなわち、株式を保有する時間をいかに短くするかこそ、個人投資家が株式市場で勝利するための戦略であると考えたのである。

 

そして筆者が着目した「寄り付き」は、機関投資家のビジネスの場である株式市場において、個人投資家が互角に勝負できる唯一の時間帯であり、個人投資家が勝てる確率の最も高い土俵だったのだ。

寄り付きで株価の「ゆらぎ」が発生

株式投資において、どこで「エントリー(=狙いをつけた銘柄の取引に参加すること)」するかが最も重要な要素のひとつであり、実際にどこでエントリーするかが、勝敗の分水嶺となる。エントリーは、つまるところ「いつ入るのか」という時間軸に関わることであり、このタイミングを測るために、あらゆるテクニカル指標が存在しているといっても過言ではない。

 

押し目買いや戻り売りを狙った「順張り」は、エントリーのタイミングでよくいわれるものだが、押し目だと思ったら底抜けしたり、高値掴みをしてしまったりと、理論通りになかなかうまくいかない。プロの機関投資家であっても読み違うことが多いのだから、個人投資家であればなおさらだろう。

 

ところが寄り付きの時間は、プロの機関投資家と個人投資家の「買い」と「売り」 がぶつかり合い、交錯する時間となる。そして上昇でもない下落でもない株価に上下の「ゆらぎ」が発生し、この株価のゆらぎは寄り付きから短時間で何度も繰り返す。

 

この「ゆらぎによる株価の変動幅を取る」という手法に、どれほどの時間を要するか、想像できるだろうか。エントリーから決済までに掛かる時間は、おおよそ1分以内、である。つまり、先ほど説明した株式市場における個人投資家のリスクを徹底的に排除することができる。そして、この時間帯にトレードを繰り返すことで、プロと互角以上に渡り合うことが可能となり、極限まで勝率を高められるのだ。さらに、個人投資家にとっては、ポジション(=マーケット取引において、買いや売りの建玉(=未決算の契約総数)を抱えること)を持つこともリスクといえるが、この手法を使えば、ほぼノーリスクといってもいいのではないか。

 

もちろん全勝することはできないが、それでもゆらぎによる株価の変動幅を取るという手法を使っているトレーダーの平均勝率は90%を大きく超えている。当たり前のことであるが、損切りも狭く設定したうえでの話である。

 

まだ場が開いていない静かなうちに、来るべき「寄り付き」に向かい準備を整え、いざ、エネルギーが開放された「寄り付き」で瞬間的に「利益」を確定することから、筆者はこの手法を「居合抜き1分トレード」と呼んでいる。

 

次回、どのように揺らぎやすい銘柄を抽出し、抽出した銘柄を寄り付きのタイミングでどのようにトレードするのかを解説する。

 

 

山本 弘史

株式会社ソーシャルインベストメント 代表取締役

 

株式会社ソーシャルインベストメント 代表取締役

茨城県取手市生まれ。
株式会社テレビ朝日サービス入社。テレビ朝日報道の中枢を担う基幹システムの運用取り纏め行う。
同社退職後、日本では行われていない投資の教育を広め、国民一人ひとりが金融リテラシーを高めることで、仮に資産価値がまったくなくなったとしても、また自分の力で資産を作り出し、将来の不安なく生き延びることができる「自分の力で生きる力」を身に着けることを全力でサポートすることを目的とした株式会社ソーシャルインベストメントを2013年12月に設立。
webマーケティングを通して多数の投資教育プロジェクトを成功させる。
2016年より人生100年時代において社会保証に頼らない人生をサポ―トすべく、「投資教育」と「AIアプリケーション開発」を軸として事業を展開。

著者紹介

連載投資スキル0点でも「100点満点のAI株価解析ソフト」を作れたわけ

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