インド市場の推移
インドの株式、通貨
株式市場は堅調
総選挙での与党勝利を期待
■インド株式市場は、代表的な株式指数のSENSEXが約6カ月ぶりの高値水準をつけるなど、パキスタンとの軍事対立をよそに、堅調な展開となっています。5年に1度の総選挙(下院選)の投票日が決まり、選挙への関心が高まるなか、世論調査でモディ首相率いる与党のインド人民党(BJP)が勝利し、モディ政権が2期目に入るとの見方が強まったことが好感されました。モディ首相の続投により構造改革が進展するとの期待から、海外投資家からの資金流入が加速し、相場を押し上げています。グローバルなリスクオン(選好)が継続し、新興国への資金流入が増えていることやインドルピー高も追い風になりました。SENSEX指数の3月のリターンをセクター別にみると、貸し出しの状況が改善していることが評価される民間銀行を中心に金融株が指数の上昇をけん引しています。
外国人が大幅買い越し
インドルピーは7カ月ぶりの水準に上昇
■海外からのインド株式市場への資金フローをみると、2月の後半から4週連続で外国人の買い越しが続いています。総選挙で与党連合が勝利するとの見方が高まるなか、特に、3月11日~15日の週は資金流入が加速しました。株式市場への資金流入を背景にインドルピーも対米ドルで約7カ月ぶりの水準に上昇しました。
選挙情勢が注目されるなか、株式市場は堅調地合い
■インドの総選挙は、各選挙区で投票日が異なり、4月11日から5月19日の間に7回に分けて実施され、5月23日に一斉開票される日程です。このため当面は世論調査などの選挙情勢が株式相場の材料として注目されそうです。ただ、インド経済が高成長を続けるとみられることや、海外からインド市場へ資金が流入していることから、株式市場は堅調地合いが続くことが期待されます。
(2019年3月20日)
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