区分マンションの価格は上昇を続けている
そもそも投資用マンションはどんな仕組みでしょうか?
投資用マンションとは、購入した人が住む不動産ではなく、購入した不動産を人様に賃貸として貸し出す不動産のことを言います。
金融機関から融資を活用して購入ができ、更に毎月の家賃から融資への返済に補うことができ、ほとんど他人資本で所有することができるのは、投資用マンションの大きな特徴と言えるでしょう。
とは言え、投資用マンションに馴染みがない人も多いと思いますので、今回は、日頃から投資用マンションの提案をしている筆者が、投資用マンションにおける
●最新情報
●融資の現状
●マンション投資に適している人
などについてお伝えしていきます。
投資用マンション売れている? 投資用マンション市場の最新情報
(1)投資用マンション売れている?
現状、投資用マンション売れているのでしょうか?
その答えは、はい、現在でも投資用マンションは売れています。
物件価格はやはり上がっている傾向ではありますが、それと同時に賃料も上がっている傾向であって、ローンを活用すればキャッシュフローもほぼ変わらないため、収益性の観点ではほぼ変わらないということから不動産投資をしている人はまだ多くいます。
(2)投資用マンション市場最新情報
下記全国の不動産のグラフを見ると分かりますが、住宅地などと比較して、区分マンションはかなりの勢いで価格が上昇しています。
①中古マンション
中古マンションの価格推移はどうでしょう。
首都圏の成約件数は3ヶ月ぶりに前年を下回ったのですが、成約平均m2の単価は、2019年1月現在、70ヶ月連続前年を上回っています。
近畿圏では、成約件数も成約平均m2の単価も、2019年1月現在、前年を上回っているデータが出ています。
②新築マンション
一方、新築マンションはどうでしょう。
首都圏の新築マンションの成約平均m2の単価は、2019年1月現在、4ヶ月ぶりに前年を上回っていました。
近畿圏では、新築マンションの成約平均m2の単価は、2019年1月現在、2ヶ月ぶりに前年を上回っていました。
知っておきたい融資の最新の動き
現在の投資用マンションの銀行融資の最新の動きをお伝えしていきます。
区分マンションに関しては、評価が出る物件であれば通常通りに融資がおりていますが、一棟アパート融資は、契約書の改ざん問題で金融庁の取り締まりがとても厳しくなりました。
その影響で、現在は銀行の審査に必要な書類等が多くなってきており、お客様目線からですと、こんな書類まで必要なの?と感じてしまうこともあるかもしれません。
逆に言えば、審査が厳しくなった現在、融資審査を通過できた人はしっかり返済能力のある人だと認められたということです。誰もができるものではなくなってきているという証拠だとも思います。
銀行融資の引き締めは、報道されているほどではない?
投資用マンションならではのメリットとは?
続きまして、投資用マンションならではのメリットをお伝えしていきます。投資用マンションには大きく3つのメリットがあります。
(1)他人資本による資産形成ができる
まず最初のメリットは、他人資本による資産形成ができることです。
投資用マンションは融資を活用して購入することができ、更に毎月の家賃収入から返済に当てることができることから、ほとんど他人資本で資産形成することができます。
(2)相続税・贈与税による税金対策
投資用マンションは相続税対策としても有効です。
相続税が発生した際に、現金及び有価証券は時価に対して課税されますが、土地や建物(一戸建、マンション等)は、利用状況に応じて財産評価基本通達の価格計算方法により評価減があります。評価は建物の場合でおよそ50%から60%、土地は公示地価の80%となります。さらにマンションやアパート等を所有しており、第三者に建物を貸している場合は、さらに評価額の30%の控除が可能になります。
よって投資用マンションで相続することで、現金などの金融資産に比べ約1/3の評価となるのです。
(3)生命保険代わりになる
投資用マンションの特徴と言えることですが、融資を活用することによって、基本的に団体信用生命保険に加入すること義務付けされます。
団体信用生命保険に加入することで、ご契約者様が高度障害や亡くなってしまった場合にマンションのローン支払いがなくなり、資産がご家族のものになるのです。従って、投資用マンションを購入すれば、生命保険代わりになることができます。
リスクもある! おさえておくべき回避策
マンション投資を始める上で、気をつけなくてはいけないリスクもあります。
(1)空室リスク
空室リスクは、投資用マンションの代表的なリスクとして挙げられます。
①家賃保証(サブリース契約)
解決策として、1つは家賃保証(サブリース契約)です。
万が一空室になってしまった場合は、大体相場家賃の約90%を保証してくれる内容がほとんどではないかと思います。しかし、2年毎に家賃の見直しが入るものなどもあるため、内容には十分に気をつけておきましょう。
また、本来得られる家賃よりも少なくなります。多少家賃収入が減ってもいいので、きちんと毎月家賃収入を得たい方以外には、あまりオススメできません。
②空室になりにくい物件を選ぶ
本来の家賃収入をきちんと得たい人は、やはり賃貸ニーズが高く、空室になりにくい物件を選ぶといいでしょう。
●通勤、通学などに使いやすい路線である
●最寄り駅から徒歩圏内である
●スーパー・コンビニなど生活がしやすい環境である
など。
(2)天災リスク
2つ目のリスクは、地震などの天災リスクです。
①新耐震基準法に適した物件
地震で物件が倒壊した事例はありますが、鉄骨造・コンクリート造のワンルームマンションは、1981年に建築基準法が新耐震法に変わってから、倒壊事例は1棟もないのが実情です。
従って、中古物件を見る際は昭和56年以降の不動産かどうかを、まず確認しましょう。
②地震保険に加入する
万が一の時に備え、地震保険に加入しておきましょう。
マンション投資に適している人?
マンション投資は、以下に該当する方には適していると思います。
●本業が忙しい人
●レバレッジを効かせて資産作りたい人
●長期に渡り資産形成したい人
●株、FXに手を出せない人
●投資に手間をかけたくない人
●コツコツ稼ぎたい人
など。
まとめ
投資用マンションは現在、銀行融資の話題でネガティブなニュースを耳にすることが多いのが現状ですが、実際にきちんと評価が出る物件は、相変わらず融資を受けられるようになっています。
マンション投資にはメリットがある反面、デメリットもあります。きちんとメリットとデメリットを理解し、正しいやり方で始めてください。
現代は、色々な投資商品を組み合わせて資産形成をしている人がとても多い時代です。投資目的に合わせて、マンション投資も1つの選択肢として検討してみるのはいかがでしょうか?